時代小説 文庫新刊情報
2019年12月の新刊 上(1日→10日)
更新日:2019/12/10
2019年12月1日から12月10日の間に、文庫で刊行される時代小説の新刊情報リストです。新刊の各タイトルは、Amazon.co.jpの詳細紹介ページにリンクを張っています。
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文春文庫から、高殿円さんの『主君 井伊の赤鬼・直政伝』が刊行されます。
井伊直虎を描いた『剣と紅』に続く、井伊家第17代当主・井伊直政の生涯を描いた長編歴史小説です。直政は、家康に寵愛され、その苛烈さから「赤鬼」と呼ばれていました、徳川四天王の一人。
奥山景布子さんの『葵の残葉』は。徳川の分家筋・高須に生まれた四兄弟の幕末を描いた物語。尾張、一橋、会津、桑名を継いで維新と佐幕に分かれて対立していきます。
実業之日本社文庫の新刊も大注目です。
仁木英之さんの『鉄舟の剣 幕末三舟青雲録』。山岡鉄舟、勝海舟、高橋泥舟の幕末の三舟の熱い闘いを描いた時代活劇です。単行本『三舟、奔る』を改題したもの。
太田満明さんの『光秀夢幻』。信長を将軍に戴くための朝廷工作を秘密裏に始める光秀。本能寺の変に至る光秀の戦いとその心理的葛藤を描く、デビュー作です。
田牧大和さんの『かっぱ先生ないしょ話 お江戸手習塾控帳』。診療所兼手習い塾を営む美貌の町医者・斎藤涼水は、「かっぱ先生」と呼ばれ、貧しい患者、孤児など、複雑な境遇の子どもたちに尽くしています……。
幻冬舎時代小説文庫の新刊も充実しています。
金子成人さんの『追われもの四 再会』は、島抜けした元博徒・丹次が失踪した兄と家業の乾物問屋を潰した兄嫁の行方を追うシリーズの最終巻となります。
鳥羽亮さんの『飛猿彦次人情噺 血染めの宝船』は、怪盗「飛猿」という裏の顔をもつ彦次が、老剣客・玄沢とともに、自身の盗みを真似た事件の下手人を追う、シリーズ第2弾です。
松井今朝子さんの『料理通異聞』は、「八百善」を江戸一の料亭にし、料理を文化にした男、栗山善四郎の一代記です。
天野純希さんの『蝮の孫』は、《美濃のマムシ》と呼ばれた名将・斎藤道三の孫、美濃の戦国大名・斎藤龍興の生涯を描いた戦国時代小説です。
朝日文庫からは、山本一力さんの『たすけ鍼 立夏の水菓子』が出ます。
江戸深川で鍼灸師を営む染谷は、市井の人々の抱える痛みに向き合い、人助けや世直しに奔走する日々を送ります。長編『たすけ鍼』の続編。一力節が冴える市井人情小説です。
!おすすめ度
★:読みたい/入手したい
■:新装版/復刊
♪ :気になる/チェックしたい
◎:文庫書き下ろし