時代小説●文庫新刊情報|2020年9月上旬の新刊(1日→10日)
2019年9月1日から9月10日の間に、文庫で刊行される時代小説の新刊情報リストです。新刊の各タイトルは、Amazon.co.jpの詳細紹介ページにリンクを張っています。
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文春文庫から佐藤雅美さんの『美女二万両強奪のからくり―縮尻鏡三郎』が刊行します。
幕府が貧困や災害時の救恤のため民間に設けさせた機関、町会所から二万両が奪われたという。鏡三郎の仲間、梶川三郎兵衛が事件の探索に乗り出します。
海音寺潮五郎さんの『明智光秀をめぐる武将列伝』は、名著『武将列伝』から光秀ほか六人の武将を抜粋した特別編集版です。光秀と、彼にかかわる武将たちをとり上げています。
徳間文庫から田中啓文さんの『貧乏神あんど福の神』が出ます。
大名家のお抱え絵師だった葛幸助は、大坂の福島羅漢まえにある「日暮らし長屋」に逼塞中。貧乏神と呼ばれ、筆作りの内職で糊口を凌ぐ日々。大坂の市井を舞台にした痛快時代小説の開幕です。
小学館文庫の新刊では、飯嶋和一さんの『狗賓童子(ぐひんどうじ)の島』が楽しみです。
大塩平八郎の乱で連座して、隠岐の島に流された少年の成長を描いたスケールが大きな傑作時代小説がいよいよ文庫化されます。
PHP文芸文庫からは、田牧大和さんの『鯖猫長屋ふしぎ草紙(七)』が出ます。美猫で捕物上手なサバのキュートな活躍にハマっています。
2020年のNHK大河ドラマ「麒麟がくる」の主人公・明智光秀を題材にしたアンソロジー、『光秀 歴史小説傑作選』にも注目です。
ミステリ出版の老舗早川書房から、時代小説をテーマにした新レーベル、ハヤカワ時代ミステリ文庫が創刊します。
誉田龍一さんの『よろず屋お市: 深川事件帖』。大川で不審な死を遂げた育ての親に代わり、よろず請負い稼業を継いだ娘・お市。次々と持ち込まれる難事を解決していきます。
『戯作屋伴内捕物ばなし』の著者稲葉一広さんは、現役の脚本家で、本書がデビュー作です。
!おすすめ度
★:読みたい/入手したい
■:新装版/復刊
♪ :気になる/チェックしたい
◎:文庫書き下ろし