時代小説 文庫新刊情報
2018年5月の新刊 上(1日→10日)
更新日:2018/05/19
2018年5月1日から5月10日の間に、文庫で刊行される時代小説の新刊情報リストです。新刊の各タイトルは、Amazon.co.jpの詳細紹介ページにリンクを張っています。
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今月注目しているのが、徳間文庫です。
澤田瞳子(さわだとうこ)さんの『師走の扶持: 京都鷹ヶ峰御薬園日録』が刊行されます。
京都・鷹ヶ峰で幕府直轄の薬草園の女薬師・元岡真葛が活躍する、薬草を通じて人々の隠れた悩みを解きほぐす、京都市井小説シリーズの第2弾。
佐藤恵秋(さとうけいしゅう)さんの『雑賀の女鉄砲撃ち』は、信長、家康を助け、秀吉、雑賀孫一と対立した、戦国を駆け抜けた稀代の女鉄砲撃ち・蛍ら太田四姉妹の活躍を描いた歴史時代小説です。
小学館文庫からは、篠綾子さんの『絵草紙屋万葉堂 鉢植えの梅』が刊行されます。田沼意知殺害の真相を取り上げた、新シリーズの開幕です。
双葉文庫の新刊では、千野隆司さんの『無節の欅-おれは一万石(5)』と加瀬政広さんの『天満明星池-なにわ人情謎解き帖』が気になります。
前者は、『麦の滴-おれは一万石(4)』の続編で、勧善懲悪が心地よい、シリーズ第5弾です。
後者の作者加瀬さんは第34回小説推理新人賞作家で、本作が時代小説デビュー作。「ミスター味っ子」のキャラクターデザインや「忍たま乱太郎」の作画監督で活躍した人気アニメーターだそうです。
PHP文芸文庫からは、あさのあつこさんの『闇に咲く おいち不思議がたり』が出ます。
江戸深川を舞台に不思議な能力を持つ娘おいちの青春を描く、「時代」ミステリー『おいち不思議がたり』シリーズの第3弾。
有馬美季子さんの『吉原花魁事件帖 青楼の華』は、吉原随一の花魁・華舞が、欲望と嫉妬が渦巻く世界で、不可解な謎を艶やかに解き明かしていく連作短編小説です。
文春文庫の新刊も要チェックです。
山本一力さんの『桑港特急』は、江戸末期の文政年間、小笠原に生まれた兄弟と男たちの、新大陸アメリカを舞台にした大冒険活劇。
諸田玲子さんの『波止場浪漫 上・下』は、稀代の侠客、清水次郎長の養女「おけん」を主人公に、港に生きる人を描いた長編小説。作者自身のルーツを遡った作品です。
ゴールデンウィークは読書三昧と言いたいところですが、野暮用が多くて読みたい本がどんどん溜まっていきそう。
!おすすめ度
★:読みたい/入手したい
■:新装版/復刊
♪ :気になる/チェックしたい
◎:文庫書き下ろし