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歴史読み物

歴史読み物

『土芥寇讎記』は藩主たちの通信簿

磯田道史さんの『殿様の通信簿』によれば、『土芥寇讎記』には藩主の官位・家紋・年齢・家族歴・領地のこと・藩士の風俗など細かいことまで書かれている。とくに藩主の性格や言動などの記述は興味深いものがある。 殿様の通信簿 作者: 磯田道史 出版社/...
伝奇

実在した幕府の隠密帳を題材にした時代小説

原本が一冊のみ実在するという江戸幕府の隠密帳『土芥寇讎記(どかいこうしゅうき)』。元禄三年に幕府の高官によって記されたという謎の書である。そこには幕府隠密が調べ上げた諸大名243人の驚くべき実態が報告されていた。なかでも、弘前藩主津軽信政の...
歴史読み物

一両=三十万円? 江戸の貨幣価値

磯田道史さんの『武士の家計簿』を読んだ。加賀藩の御算用者の一家が残した古文書をもとに、その家族が経験した歴史を浮かび上がらせるスリリングなノンフィクションであった。それはまた、「ある家族の生活の歴史」であるばかりか、幕末から明治の武家および...
武家

「武士の家計簿」と下級藩士の懐具合

遅ればせながら、磯田道史(いそだみちふみ)さんの『武士の家計簿 「加賀藩御算用者」の幕末維新』を読み始めた。時代小説ではないが、幕末から明治初期にかけての武士・士族の経済状態がわかる面白そうな読み物である。 著者の磯田さんは、金沢藩の下級武...
幕末維新

榎本武揚さん、嫌っていてゴメンナサイ

佐々木譲さんの『幕臣たちと技術立国』を読んだ。日本の近代化に命を懸けた三人の幕臣を描いた歴史読み物である。明治維新が近代の「夜明け」という従来の通念に対して、開国に始まる幕末にすでに近代は始まっていたという著者の論旨が新鮮で、かつ理解しやす...