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市井小説には深川が似合う

牧南恭子さんの『女泣川花ごよみ』を読んでいる。深川を東西に流れる小名木川沿いに暮らす人々を描いた八編の短篇を収録した作品集である。初めて読む作家の方なので、どんな展開になるのか手探りで読み進めている。 「花筏(はないかだ)」 中川船番所の下...
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南画と時代小説

乙川優三郎さんの『冬の標(しるべ)』の主人公明世は、東国の八万石のある藩で、大番頭を務める末高家の長女として生まれる。幼い頃から絵を描くことが好きで、十四歳のときに藩内で南画(なんが)を教える青年絵師岡村葦秋のもとに入門する。南画は自由な心...
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再生と希望の時代小説

乙川優三郎さんの『冬の標(しるべ)』を読み始めた。乙川さんは、『霧の橋』で第7回時代小説大賞(平成9年)を受賞してデビューして以来、文学性の高い良質な時代小説を発表し続ける作家の一人である。 デビュー当時は、マスメディアから「第二の藤沢周平...
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「おっこちきれた」時代小説

『あなたの胸で眠りたい―長安遊侠伝 (集英社文庫)』などの、中国を舞台にした時代小説(和製武侠小説)を数多く書かれている藤水名子さんという作家がいる。ちょうど、読み終えたばかりの『斬られ権佐 (集英社文庫)』で、解説を書かれていた。同世代の...