捕物

市井人情

蟋蟀小三郎、再登場

佐藤雅美(さとうまさよし)さんの最新文庫『疑惑 半次捕物控』を読み始める。岡っ引きの材木町の半次が活躍する捕物小説。シリーズ前作『命みょうが』で登場した、元越前丸岡藩藩士(有馬家)の蟋蟀小三郎(こおろぎこさぶろう)こと、国見小三郎が再び登場...
捕物

鎌倉河岸の若者群像

佐伯泰英さんの「鎌倉河岸捕物控」シリーズの第9弾『道場破り』を読み始めた。江戸城御曲輪内と堀を挟んで向かい側の鎌倉河岸の老舗の酒問屋豊島屋に集う若者たち(政次、亮吉、彦四郎、しほ)の青春を描く連作形式の捕物時代小説。豊島屋は、「山なれば富士...
捕物

道中ものと女難剣難

平岩弓枝さんの『はやぶさ新八御用旅 二 中仙道六十九次』を読み終えた。主人公の南町奉行所内与力の隼新八郎は、絵に描いたような美丈夫(好い男)のせいか、とにかくもてる。本編の「御用帳」シリーズでは、妻の郁江、お奉行付きの女中お鯉、湯島の踊りの...
市井人情

仕事始めと「はやぶさ新八」

今日は仕事始め。1週間ぶりに出勤する。電車はまだ空いている感じがする。そのせいか、車内で本がゆっくり読めた。今、読んでいるのが、平岩弓枝さんの『はやぶさ新八御用旅 二 中仙道六十九次』。この時期、平岩さんの本が読みたくなる。明るく華やいだ雰...
市井人情

京都相撲と五条家

澤田ふじ子さんの『釈迦の女』を読み終えた。京の公事宿・鯉屋に居候する田村菊太郎を主人公とした人情捕物シリーズの第十弾である。江戸時代の京都を舞台にしているこのシリーズは、京の風物のほかに、文化と歴史を知ることができて興味深い。本書で収録され...