捕物

剣豪

剣豪+市井+捕物=剣客春秋

鳥羽亮さんの『かどわかし』を読んだ。『里美の恋』『女剣士ふたり』に続く、「剣客春秋」シリーズの第三弾である。一刀流中西派の道場主千坂藤兵衛と一人娘の里美を中心に、物語が進むが、ユニークなところは里美が女剣士として設定されていること。女武芸者...
作家

白石一郎さんと十時半睡

白石一郎さんの『東海道をゆく』を読んでいる。「十時半睡事件帖(とときはんすいじけんちょう)」シリーズの第7作目で、著者の死去により未完に終わっている。このシリーズは、1994年秋に島田正吾さん主演でNHKテレビ金曜時代劇として放映されている...
剣豪

時代小説と中一弥さんの挿絵

「小説新潮」とか「小説現代」のような文芸誌(というか小説雑誌)を読む機会は多くないが、時代小説を特集していたりして、たまに目を通すと楽しいのが挿絵だ。とくに、蓬田やすひろさんや柴田ゆうさん、百鬼丸さんとかお気に入りの画家の絵が載っていると、...
捕物

泣ける捕物帳、岡っ引きたちの光と影

小杉健治さんの『二十六夜待』を読了。単行本刊行時のタイトルが『七人の岡っ引き』と付けられたことからわかるように、岡っ引きたちの生態にスポットを当てた短篇捕物小説集である。一話に一人ずつ岡っ引きが登場するので、七話で七人七種の岡っ引き像を見る...
捕物

意外に明るい? 江戸の月

時代小説を読んでいると、「月夜だから提灯はいらない」とか、「月のない真っ暗な夜だった」とか、月の明るさに触れた描写に出くわすことがある。また月に関しては、十五夜ばかりでなく、「十六夜(いざよいと読む。十五夜の次の夜のこと)」や「立待月(たち...