捕物

妖・ホラー

時代考証もしっかりした、ファンタジー捕物帖

畠中恵さんの『ねこのばば』を読んだ。畠中さんは、都筑道夫さんの影響を受けた作家の一人である。そのせいか、都筑さんの捕物シリーズ『なめくじ長屋捕物さわぎ』シリーズに通じる共通点が見られる。ねこのばば しゃばけシリーズ3 (新潮文庫)作者: 畠...
市井人情

脇役が語る『脇役』の魅力

北原亞以子さんの『脇役 慶次郎覚書』を読み終えた。「慶次郎縁側日記」シリーズの脇役たちが、一話完結で入れ替わりで主役を張るという趣向が楽しい。辰吉、吉次、佐七、皐月といった重要な脇役陣の別の顔やバックグラウンドが描かれていて身近に感じられて...
人物

もっと読みたい、「勝海舟捕物帖」

坂口安吾の『勝海舟捕物帖』を読み終えた。巻末に収録された縄田一男さんの解説によると、 さて、本書『勝海舟捕物帖』は、原題を『明治開化安吾捕物帖』といい、「小説新潮」の昭和二十五年四月号から二十七年八月号にかけて連載された二十話から成る連作で...
ドラマ

「慶次郎縁側日記3」、放映間近

北原亞以子さんの『脇役 慶次郎覚書』を入手した。「慶次郎縁側日記」シリーズの番外編的な位置づけの作品だ。「仏の慶次郎」の異名をもつ南町奉行所の元同心で、現在は酒問屋山口屋の寮番として根岸に隠居中の森口慶次郎。今回は、その慶次郎を支える「脇役...
捕物

明治を舞台にした捕物小説と雅号

坂口安吾の『勝海舟捕物帖』を読んでいる。冒頭の「読者への口上」で作者により明かされているように、この捕物帖は五段からできている。勝海舟捕物帖 (人物文庫)作者: 坂口安吾出版社/メーカー: 学陽書房発売日: 2006/09メディア: 文庫 ...