2024年時代小説(単行本/文庫書き下ろし)ベスト10、発表!

武家

単行本

文芸の力で世を治めようと願う源実朝を描く、新人賞受賞作

『言の葉は、残りて』佐藤雫(さとうしずく)さんの長編時代小説、『言の葉は、残りて』(集英社)を入手しました。鎌倉幕府の三代将軍・源実朝を主人公に、頼朝の死後、繰り広げられた覇権争いを描いた歴史時代小説です。著者は、本作品(「海の匂い」を改題...
人物

七人の人気戦国武将たちの、爽快なる“初陣”を描く短編集

『武者始め』宮本昌孝さんの短編歴史時代小説集、『武者始め』(祥伝社文庫)を入手しました。本書は、信長、秀吉、家康に加えて、武田信玄、上杉謙信、北条早雲、真田幸村という、人気の戦国武将の武者始め、すわなち、“初陣”を描いた短編集です。一日に十...
戦国

「礼」を失った戦国の世に、「礼」の意を問う清張賞受賞作

『天地に燦たり』川越宗一さんの長編歴史時代小説、『天地に燦たり』(文春文庫)を紹介します。本書は、著者のデビュー作で、第25回松本清張賞受賞作品。2019年に刊行した、長編2作目の『熱源』で第162回直木賞を受賞されました。文庫版の解説では...
文庫

松平定信政権と訣別する、尾張徳川家一門の高岡藩の命運は?

『おれは一万石 訣別の旗幟』千野隆司さんの文庫書き下ろし時代小説、『おれは一万石 訣別の旗幟(けつべつのはた)』(双葉文庫)を入手しました。一石でも欠けたら、大名でなくなるギリギリ一万石。次々に迫りくる難題に立ち向かう、下総高岡藩井上家の小...
剣豪

「情」の剣術者と「理」の知恵者、二人の徒目付が正義を貫く

『徒目付 情理の探索 純白の死』青木主水(あおきもんど)さんの長編歴史時代小説、『徒目付 情理の探索 純白の死』(小学館文庫)を入手しました。毎月、文庫書き下ろしの時代小説を刊行している、小学館時代小説文庫から、楽しみな作品が登場しました。...