2024年時代小説(単行本/文庫書き下ろし)ベスト10、発表!

武家

剣豪

「奥右筆秘帳」シリーズ最新刊は箱根路が舞台

上田秀人さんの『継承 奥右筆秘帳』を読んだ。幕府の奥右筆組頭・立花併右衛門と隣家の旗本の次男坊・柊衛悟(ひいらぎえいご)が活躍する人気時代小説シリーズの第四弾である。この「奥右筆秘帳」シリーズは、既刊の3タイトル(『密封』『国禁』『侵蝕』)...
文学賞

風野さんの歴史文学賞作品、待望の文庫化

風野真知雄さんの『黒牛と妖怪』を読んだ。この短編集は、「黒牛と妖怪」「新兵衛の攘夷」「檻の中」「秘伝 阿呆剣」「爺」の五編の時代小説が収録されている。「耳袋秘帖」、「大江戸定年組」、「四十郎化け物始末」、「若さま同心徳川竜之助」など、多くの...
武家

「元禄畳奉行」が活躍する時代小説

池端洋介さんの『元禄畳奉行秘聞 幼君暗殺事件』を読んだ。主人公は、五代将軍綱吉の時代から、八代将軍吉宗の時代にかけて、日々克明な日記を書き続けた、尾張藩士の朝日文左衛門(重章)。二十六年八カ月に及んだ、その日記は、『鸚鵡籠中記』と名付けられ...
明治

明治をしたたかに生き抜いた元・御家人の記録

安藤優一郎さんの『幕末下級武士のリストラ戦記』を読んだ。幕末に幕府御徒を務めた山本政恒(やまもとまさひろ)の自分史本「政恒一代記」をベースに、その生涯をなぞり、敗者の視点から幕末・明治をとらえた歴史読み物。幕末下級武士のリストラ戦記 (文春...
武家

天保の改革の暗部を探る、女狂言師の活躍を描く

杉本章子さんの『お狂言師歌吉うきよ暦』を読んだ。お狂言師とは、大名家の奥向きへあがって狂言を披露する者のこと。お狂言師歌吉うきよ暦 (講談社文庫)作者: 杉本章子出版社/メーカー: 講談社発売日: 2008/12/12メディア: 文庫この商...