2024年時代小説(単行本/文庫書き下ろし)ベスト10、発表!

ジャンル

剣豪

天然理心流と柳剛流

司馬遼太郎さんの『アームストロング砲』に、「理心流異聞」という天然理心流のことを書いた短篇が収録されている。天然理心流は、新選組の局長近藤勇が四代当主を継ぎ、土方歳三や沖田総司ら新選組の中核をなした人物を輩出したことで、現在よく知られている...
ミステリー

本能寺の変の新解釈

小泉首相の愛読書として、ベストセラーになった『信長の棺』は、やはり面白かった。桶狭間の合戦の謎から本能寺の変で信長の遺体喪失の謎までを、最新の信長研究に独自の解釈を加え、読みごたえのある作品になっている。成功の最大の要因は、「信長公記」の作...
捕物

近藤重蔵と長谷川平蔵

逢坂剛さんの『じぶくり伝兵衛』を快調に読み終えた。後年、蝦夷地の探検家として知られる近藤重蔵を主人公とした連作捕物小説「重蔵始末」シリーズの第二弾。若き日の、火盗改(火付盗賊改方)の与力としての活躍を描いて、ますます好調。火盗改の長官という...
捕物

講談社文庫のしおりと不定時法

講談社文庫の新刊『じぶくり伝兵衛』を読み始めた。逢坂剛さんの時代小説「重蔵始末」シリーズの第二弾。本を読み終えてしおりを探したら、いつもと違うものが入っていてちょっとうれしくなった。このしおりは薄いグリーンの厚手の紙で、幅が通常の倍あった。...
市井人情

慶次郎縁側日記と根岸

先週金曜日よりNHK金曜時代劇で「慶次郎縁側日記2」の放送(連続10回)が始まったが、またしても初回を見逃してしまう。高橋英樹さんが主演のシリーズだが、脇を固める遠藤憲一さん(手先の辰吉役)、石橋蓮司さん(寮の飯炊き・佐七役)の演技がとくに...