2024年時代小説(単行本/文庫書き下ろし)ベスト10、発表!

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ユーモア

茶乙女留主水之介の嫁取り合戦

宮本昌孝さんの『旗本花咲男』の下巻を愉快な気分で読んでいる。上巻は、「殿中放屁御免」の家柄で、諸屁流放屁術の奥義を究めた茶乙女留主水之介の活躍譚を4話連作形式で紹介した。それは、下巻で繰り広げられる留主水之介の空前絶後の嫁取り話へのプロロー...
ユーモア

放屁芸を売りにする旗本

宮本昌孝さんの『旗本花咲男』は、何ともゴキゲンな時代小説である。『旗本退屈男』のパロディー作品で、主人公は茶乙女留主水之介である。得意技は諸屁流放屁術。ピンチになると、ポパイのほうれん草のように、茶乙女家秘伝のキンピラゴボウを食べて自由自在...
ユーモア

ご存知!「旗本退屈男」のパロディー

宮本昌孝さんの『旗本花咲男』を読み始めた。旗本花咲男〈上〉 (ベスト時代文庫)作者: 宮本昌孝出版社/メーカー: ベストセラーズ発売日: 2006/07メディア: 文庫この商品を含むブログ (3件) を見る慶長二十年、大坂夏の陣において、真...
医療

ほおずきの根は子堕ろしの薬

諸田玲子さんの『恋ほおずき』を読み終えた。一つ誤解をしていた。主人公の江与は中條流の女医者だが、この場合の女医者は女医の意味ではなく、女のための医者(つまり婦人科医)のことだった。江与は、子堕ろしを取り締まる同心津田清之助に対して、「御法度...
医療

恋に効く、女医者が活躍する時代小説

引き続き、諸田玲子さんの『恋ほおずき』を読んでいる。主人公の江与は、女性ならではの痛みや苦しみを癒してくれる若き女医者。自身も切ない過去(物語の中で次第に明らかになっていく)を抱えた末に選んだ道。使命感をもちながらも、子堕ろし(生まれくるは...