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市井人情

市井人情

江戸の人にもお金は大事

『万事金の世』を読み終えた。お金をテーマにした悲喜劇を描いた時代小説のアンソロジーである。この本に収録された作家のラインナップに妙味がある。活躍が目覚しい現役作家から、故人になられた作家まで、バランスがいい。 万事金の世―時代小説傑作選 (...
市井人情

お鳥見役一家の家族愛で心がじんわり

ちょうど、諸田玲子さんの『蛍の行方』を読み終えたところ。「お鳥見女房」シリーズの第二弾。 蛍の行方―お鳥見女房 (新潮文庫) 作者: 諸田玲子 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2006/10/30 メディア: 文庫 購入: 1人 クリ...
市井人情

牛鍋屋を営む夫婦を描いた時代小説

平山壽三郎さんの『明治ちぎれ雲』を読み始めた。平山さんは、『東京城残影』で第九回時代小説大賞を受賞された時代小説家。その後、『明治おんな橋』を刊行され、本作品で明治三部作といったところ。 明治ちぎれ雲 (講談社文庫) 作者: 平山壽三郎 出...
剣豪

捨て子と養生所の話

乾荘次郎さんの『夜襲 鴉道場日月抄』を読んでいる。傳通院近くの「鴉道場」こと柳花館の師範代高森弦十郎の周りで起こった事件を描くシリーズの第二弾である。 夜襲 (講談社文庫) 作者: 乾荘次郎 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2006/...
市井人情

正しく生きることを思い出させる時代小説

澤田ふじ子さんの時代小説のファンである。「時代小説SHOW」で取り上げることも多かったと思う。 澤田さんの作品の魅力は、京を舞台にしたものが多く、京の町に生きる人々の哀歓がドラマティックに描かれること。京都に在住する作家らしく、京の風物や文...