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市井人情

市井人情

江戸のおいしい食べ物が出てくる時代小説

宇江佐真理さんの『卵のふわふわ』を読む。「八丁堀喰い物草紙・江戸前でもなし」とサブタイトルが付いていて、各章には「秘伝 黄身返し卵」「美艶 淡雪豆腐」「酔余 水雑炊」「涼味 心太」「安堵 卵のふわふわ」「珍味 ちょろぎ」と食べ物の名前が並び...
お知らせ

松井今朝子さん、直木賞受賞

第137回直木賞が発表されて、松井今朝子さんが『吉原手引草』で3回目のノミネートで見事受賞された。お気に入りの作家で、しかも2003年の第130回の京極夏彦さんの『後巷説百物語』以来の時代小説での受賞なので、たいへんうれしい。 吉原手引草 ...
市井人情

深川が舞台にした大長編市井小説

江戸深川を舞台にした市井小説は多いが、富樫倫太郎さんの「すみだ川物語」のように3巻(『宝善寺組悲譚』『切れた絆』『別れ道』)で構成される、大長編のものは珍しい。ページ数が多い分、隅田川(作中では「すみだ川」となっている)沿いの裏長屋で暮らす...
ドラマ

水戸藩の書物同心とは

出久根達郎さんの『おんな飛脚人 世直し大明神』を読み始めた。前作の『おんな飛脚人』は、NHKで本上まなみさんの主演でドラマ化(「人情とどけます~江戸娘飛脚」)されたほどで、読み味がよかった。久々におんな飛脚人のまどかや清太郎、ふさなど、飛脚...
市井人情

浮世絵師国芳と遠山の金さん

河治和香(かわじわか)さんの『侠風むすめ(きゃんふうむすめ)』を読んだ。河治さんは、『秋の金魚』で第2回小学館文庫小説賞を受賞された、注目の時代小説家。『秋の金魚』では、江川太郎左衛門配下の二人の男の間で、恋に悩む女性を主人公に配して幕末か...