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市井人情

市井人情

妻が卒中で半身不随になっていまったら

曽田博久さんの『孤剣の絆 同行二人長屋物語』を読む。『千両帯』『万両剣』『十両首』と続く、曽田さんの「新三郎武狂帖」シリーズのファンだが、今回は新シリーズということで、期待感を持って読み始めた。 孤剣の絆―同行二人長屋物語 (時代小説文庫)...
女性

江戸の「おくりびと」-三昧聖を描く時代小説

日本映画の「おくりびと」が第81回米アカデミー賞外国語映画賞を受賞し、納棺師という職業が注目されている。高田郁(たかだかおる)さんの『出世花』は、寺の湯灌場で亡骸を湯で洗い清めて、棺(「早桶(はやおけ)や「座棺」(ざかん))に納めるという、...
ミステリー

大藪春彦賞受賞のスリル感に満ちた時代小説

北重人(きたしげと)さんの『蒼火(あおび)』を読んだ。前作の『夏の椿』は、江戸の情景描写、ストーリーテリング、キャラクターづくりと心理描写、どれをとってもすばらしい時代小説の傑作だった。今回の『蒼火』は、『夏の椿』より前に執筆された作品で、...
市井人情

赤まんま―せつなくて愛おしい江戸の男女たち

北原亞以子さんの『赤まんま』を読んだ。「慶次郎縁側日記」シリーズの第八弾である。「三日の桜」「嘘(うそ)」「敵(かたき)」「夏過ぎて」「一つ奥」「赤まんま」「酔いどれ」「捨てどころ」の8篇を収録している。 赤まんま―慶次郎縁側日記 (新潮文...
市井人情

『弥勒の月』江戸に生きる男女の心の闇を描く

あさのあつこさんの『弥勒の月』を読んだ。時代小説バカなので、『バッテリー』をはじめとした、あさのさんの現代小説を今まで読んでこなかった。その作風について全く知らなかったこともあり、最初から最後まで、とてもスリリングにわくわくしながら読書がで...