ミステリー 本所七不思議を題材にした傑作時代ミステリー 誉田龍一(ほんだりゅういち)さんの『消えずの行灯 本所七不思議捕物帖』を読んだ。作者は、本書収録の表題作「消えずの行灯(きえずのあんどん)」で第28回小説推理新人賞を受賞している。消えずの行灯―本所七不思議捕物帖 (双葉文庫)作者: 誉田龍... 2020.10.25 ミステリー市井人情江戸
ミステリー 若き日の大隈重信の姿を活写 渡辺房男(わなたべふさお)さんの『円を創った男 小説・大隈重信』を読んだ。渡辺さんに注目したのは、『ゲルマン紙幣一億円』を読んでからである。明治政府が発行した紙幣・明治通宝(ドイツの会社が印刷したことから通称ゲルマン紙幣と呼ばれた)の精巧な... ミステリー明治経済
ミステリー 大藪春彦賞受賞のスリル感に満ちた時代小説 北重人(きたしげと)さんの『蒼火(あおび)』を読んだ。前作の『夏の椿』は、江戸の情景描写、ストーリーテリング、キャラクターづくりと心理描写、どれをとってもすばらしい時代小説の傑作だった。今回の『蒼火』は、『夏の椿』より前に執筆された作品で、... ミステリー市井人情文学賞江戸
ミステリー 利休の恋と死が紡ぐ、時代を動かした美学 山本兼一さんの『利休にたずねよ』(PHP研究所)を読んだ。作者の山本さんは、安土城を作った男を主人公にした『火天の城』で松本清張賞を受賞し、直木賞候補にも選出される、新作が最も注目される時代小説家の一人。戦国時代のテクノクラート(第一級の工... ミステリー戦国
ミステリー 写楽の謎を題材にしたミステリー捕物小説 楠木誠一郎さんの『ふたり写楽』を読む。元南町奉行直属の密偵で手習い師匠の一文字弦斎が活躍する「もぐら弦斎手控帳」シリーズの二作目である。一作目の『逃がし屋』がスケール感が大きく、エンターテインメント度も高い作品に仕上がっていたので今回も期待... 2020.01.14 ミステリー江戸痛快