ミステリー 若き日の大隈重信の姿を活写 渡辺房男(わなたべふさお)さんの『円を創った男 小説・大隈重信』を読んだ。渡辺さんに注目したのは、『ゲルマン紙幣一億円』を読んでからである。明治政府が発行した紙幣・明治通宝(ドイツの会社が印刷したことから通称ゲルマン紙幣と呼ばれた)の精巧な... ミステリー明治経済
明治 明治をしたたかに生き抜いた元・御家人の記録 安藤優一郎さんの『幕末下級武士のリストラ戦記』を読んだ。幕末に幕府御徒を務めた山本政恒(やまもとまさひろ)の自分史本「政恒一代記」をベースに、その生涯をなぞり、敗者の視点から幕末・明治をとらえた歴史読み物。幕末下級武士のリストラ戦記 (文春... 明治武家歴史読み物
作家 山本兼一さんが第140回直木賞受賞 山本兼一さんが『利休にたずねよ』で第140回直木賞を受賞された。山本さんと担当された編集者、および関係者の皆さんに心より祝福したい。山本さんは、『火天の城』や『戦国秘録 白鷹伝』など、戦国時代の宮番匠(宮大工)や鷹匠といった一流技術者を主人... 作家戦国文学賞
ミステリー 利休の恋と死が紡ぐ、時代を動かした美学 山本兼一さんの『利休にたずねよ』(PHP研究所)を読んだ。作者の山本さんは、安土城を作った男を主人公にした『火天の城』で松本清張賞を受賞し、直木賞候補にも選出される、新作が最も注目される時代小説家の一人。戦国時代のテクノクラート(第一級の工... ミステリー戦国
捕物 明治の「かわせみ」を読む 『華族夫人の忘れもの』が発売されたのを機に、遅ればせながら、『新・御宿かわせみ』を読んだ。江戸の「御宿かわせみ」の最終巻である、『浮かれ黄蝶(うかれきちょう)』も読んでいなかったこともあるが、登場人物たちの変貌ぶりに、幕末維新の激動ぶりを改... 捕物明治