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ゲルマン紙幣一億円

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ゲルマン紙幣一億円ゲルマン紙幣一億円
(げるまんしへいいちおくえん)
渡辺房男
(わたなべふさお)
[明治]
★★★★☆☆

明治の初め、日本初の「円紙幣」をめぐる新感覚時代小説。作者は『桜田門外十万坪』(新人物往来社)で第23回歴史文学賞受賞。

明治初期の流通貨幣の混乱を背景に、お金に命を張った人々の物語。両から円への切り換えと廃藩置県がリンクしていたとは知らなかった。興味深い話がいっぱい詰まっていてハラハラドキドキする経済小説でもある。作者の着眼点のよさの勝利である。

主人公の小太郎と同様に、お金の換算が苦手で、読みながら苦労したが…。

物語●大蔵大輔(たいふ)、大隈重信は、新政府の発行する新しい紙幣「明治通宝」(俗称・ゲルマン紙幣)に思いをめぐらしていた。同じ頃、品川宿の旅籠、相模屋で、広島藩会計局少承事の野島小太郎は、勘定を払おうとして四枚の二分金を番頭に渡した。番頭の隣には、真剣な目付きで贋二分金が出まわっているために本物かどうかを調べる正体不明の男・吉兵衛がいた。これが、小太郎と元金座職人・吉兵衛の出会いであった…。

目次■序章/第一章 品川宿/第二章 外桜田/第三章 駿河町界隈/第四章 木挽町/第五章 上州・安中/第六章 本両替町/第七章 皇城/第八章 品川・相模屋/第九章 大垣/第十章 八重洲河岸/第十一章 岐阜・笠松/第十ニ章 小伝馬町/第十三章 本所/第十四章 高崎/終章

写真提供:日本銀行金融研究所紙幣博物館
装幀:川島進(スタジオ・ギブ)
時代:明治三年(1870)六月二日
場所:大蔵省、品川、外桜田、駿河町、木挽町、上州・安中、本両替町、皇城、大垣、八重洲河岸、岐阜・笠松、小伝馬町、本所ほか
(講談社・1,800円・00/10/20第1刷・331P)
購入日:00/12/16
読破日:01/02/18

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