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五右衛門新傳説

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五右衛門新傳説
五右衛門新傳説
(ごえもんしんでんせつ)
和巻耿介
(わまきこうすけ)
[伝奇]
★★★☆☆☆

1997年10月18日の朝日新聞朝刊に、和巻耿介さんの訃報が載っていた。

14日午後8時1分、急性循環不全のため、東京都新宿区の病院で死去、71歳。作品には「天保漂流記」などがある。
本書は、訃報と関係なく、偶然新刊で出たものを購入したものだった。訃報後に、新刊が出ないのが残念だ。とはいえ、実は本書を読むまでは、和巻さんのことはまったく知らなかった。

解説によると、長谷川伸さんの「新鷹会」(池波正太郎さんや平岩弓枝さんらが所属していたことでおなじみの)のメンバーだったらしい。

鈴木輝一郎さんの五右衛門(『はぐれ五右衛門』)とは、また別の五右衛門像が面白かった。とくに双子という設定により、ストーリー展開に幅が大きく広がった感じがする。

物語●将軍義輝の家臣進士晴信の子として生まれ、平戸に育った五王。その屈強さを見込まれ、人買い船の水主となった五王は、船倉に隠れていた麻耶から、生き別れた双子の兄・信平と恋仲であったことを知らされる…。

目次■鬼の子/海賊港/西海丸/沖巡り/海の狼/御陣女郎/密使/都入り/鬼哭峠/奪取/五右衛門五人衆/湖賊/乞食隊/経ヶ峰山塞/復讐一番首/天下城/茶々殿侍女/朱雀邸襲撃/御子お命申受候/釜煎り/解説 武蔵野次郎

カバーイラスト:村上 豊
カバーデザイン:池田雄一
時代:永禄八年、天正九年
舞台:大江山、平戸、備中高松、京・大和大路。
(徳間文庫・552円・97/9/15第1刷・343P)
購入日:97/9/23
読破日:97/10/25

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