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代書屋五郎太参る 春風ぞ吹く

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代書屋五郎太参る 春風ぞ吹く代書屋五郎太参る 春風ぞ吹く
(だいしょやごろうたまいる・はるかぜぞふく)
宇江佐真理
(うえざまり)
[青春]
★★★★☆

西両国広小路の文茶屋で代筆のアルバイトするかたわら、御番入りを狙う若者が活躍する連作短篇集。お正月楽しめそうな本。とおもっていたら、待ちきれずに年末に読んでしまった。江戸の町を舞台にした、青春小説らしく、読後に爽快感が残る一冊。

主人公の村椿五郎太(むらつばきごろうた)は、目玉が大きいのが特徴的で、学問吟味で優秀な成績を上げて、御番入りを目指す若者。江戸っ子らしいそのキャラクターも新鮮なら、周囲の人たちも魅力的に描かれている。幼なじみの紀乃とその父・平太夫。平太夫と犬猿の仲の、五郎太の母・里江、五郎太の乳兄弟で、水茶屋の主・伝助、五郎太の三人の師・橘和多利、大沢紫舟、二階堂秀遠。

昌平坂学問所と学問吟味の様子が細かく描かれていて興味深い。

物語●村椿五郎太は、幕府の小普請組で、御番入り(役職に就くこと)を目指す、二十五歳の若者。家禄のみでは生活が苦しいために、西両国広小路の水茶屋「ほおずき」で、手紙の代筆の内職をしていた。ある日、年増のご新造から武家言葉の短い意味深な手紙を依頼された…。

目次■月に祈りを|赤い簪、捨てかねて|魚族の夜空|千もの言葉より|春風ぞ吹く

装画:村上豊
装幀:新潮社装幀室
時代:文政三年(1820)
場所:西両国広小路、米沢町、松島町、湯島の昌平坂学問所、吉原、浅草聖天町、浅草片町、檜原村、小石川ほか
(新潮社・1,500円・00/12/20第1刷・270P)
購入日:00/12/23
読破日:00/12/30

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