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龍馬残影

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龍馬残影龍馬残影
(りょうまざんえい)
津本陽
(つもとよう)
[幕末]
★★★☆☆

津本陽さんとは、不思議と縁が薄く、読破したのはこの本が2作目。過日の「時代小説のヒーローたち展」で、縄田一男さんがこの本のことを取り上げていたので、読んでみた。

最近のハードカバーにしては安いが、その分活字が大きく薄かった。

それはともかく、確かに新しい龍馬像が描かれているが、司馬さんの『竜馬がゆく』のファンからすると、ちょっと納得いかないかもしれない。龍馬に翻弄される一般人の悲喜劇といったところが主題か。

ただ、結末とあと書きのつながりがよくわからない。

物語●慶応三年四月、紀州藩の軍艦明光丸が、備中六島沖で伊予大洲藩内輪蒸気船いろは丸と衝突し、いろは丸が沈没した。日本で最初の洋船同士の海難事故である。明光丸の艦長高柳楠之助といろは丸を代表する才谷梅太郎こと、坂本龍馬の対決を描く。

目次■第一章 いろは丸沈没/第二章 機略策略/第三章 海援隊の獅子たち/第四章 大洲藩大変/第五章 亀山社中奔/第六章 天下の海へ/「龍馬暗殺」を再現する―あと書きにかえて

装幀:幅雅臣
時代:慶応三(1867)年四月
舞台:備中六島沖、備後鞆港、長崎ほか。
(文藝春秋・1143円・97/10/10第1刷・211P)
購入日:97/11/10
読破日:97/12/5

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