[amazon_image id=”4101149151″ link=”true” target=”_blank” size=”medium” ]大江戸美味草紙(むまそうし) (新潮文庫)[/amazon_image]
大江戸美味草紙
(おおえどむまそうし)
(すぎうらひなこ)
[江戸入門]
♪最近また、東京の中に残る江戸情緒を探しに町歩きを始めた。そんな折に、気になるのが町で出会う食べ物。というわけで食指の動く一冊。
江戸の川柳集から引用した川柳を随所に織り込み、江戸の食文化に触れた肩の凝らない江戸学入門書。“隠居生活”と宣言している著者らしい、脱力感が快い。
数の子、トロが、江戸時代は下賎な食べ物とされていたり、寿司、鰻、天ぷらなどが屋台で売られたファストフードだったり、女性や妻子持ちはふぐをたべなかったりと“目ウロコ”の話がいっぱい。著者のイラストをはじめ、多数の図版があり、ページ数も少なく、あっという間に読めた。
読みどころ●「どじやう」と「どぜう」の違い、なぜ江戸人は初鰹にこだわったのかをはじめ、寿司、そば、天ぷらなど江戸の食生活をテーマに、江戸情緒に浸れる一冊。
目次■ともあれ初春/まだ浅き春かな/野ゆき磯ゆき/初鰹ラプソディー/イキのいい奴/暑気払いの切り札/天竺浪人ふらり来て/初秋の便り/秋本番/たかがイモ、されどイモ/冬の足音/師走のぬくもり/甘いものがたり/酔い醒めて/くるわのグルメ/台所太平記/平成の安穏族へ 山本益博/引用図版出典/大江戸美味目録