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戦鬼たちの海 織田水軍の将・九鬼嘉隆

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戦鬼たちの海 織田水軍の将・九鬼嘉隆戦鬼たちの海 織田水軍の将・九鬼嘉隆
(せんきたちのうみ・おだすいぐんのしょう・くきよしたか)
白石一郎
(しらいしいちろう)
[戦国]
★★★★☆ [再読]

柴田錬三郎賞受賞作。2001年12月に伊勢・志摩を訪れる機会があり、志摩国の大名・九鬼嘉隆の本が読みたくて、久々に再読した。

志摩の土豪から身を起こし、海賊から織田信長配下の武将として、水軍を指揮し、毛利船団を破ったり、朝鮮出兵したりと、戦国の歴史に異彩を放った戦国武将・九鬼嘉隆の生涯がスケール大きく描かれている。

蓄積した結果を収穫する農耕民族型とは異なる、海に生きる人間を感じさせるヒーローの人格形成が興味深い。嘉隆にとっては、なぜ、信長でなければだめなのか、家康とは本質的に相容れないのかがよくわかった。

物語●十五歳の九鬼嘉隆は、大王崎で時化にあって座礁した千石船を襲い、伊勢内宮の小宮司のもとへ嫁入りする土佐一条殿衆の娘お咲を略奪し、妻にした。
当時の志摩国は十三地頭と称する小豪族が割拠し、離合集散して争いを繰り返していた。そんな中で九鬼家は当主の浄隆は田城の砦におり、その弟嘉隆は波切(なきり)の砦を守っていた…。

目次■第一章 大王崎/第二章 志摩を追われて/第三章 天下布武の人/第四章 織田水軍/第五章 志摩平定/第六章 艦砲射撃/第七章 石山海戦/第八章 船は日本丸/解説 縄田一男

カバー:西のぼる
解説:縄田一男
時代:弘治二年(1556)
場所:波切、田城、金剛證寺、大湊、小牧山城、岐阜城、桑名城、泊浦、鳥羽、伊勢長島ほか
(文春文庫・602円・95/03/10第1刷・97/01/30第8刷・516P)
購入日:97/06/21
読破日:02/01/13

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