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木枯し紋次郎 三 六地蔵の影を斬る

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木枯し紋次郎 三 六地蔵の影を斬る
木枯し紋次郎 三 六地蔵の影を斬る
(こがらしもんじろう3 ろくじぞうのかげをきる)
笹沢左保
(ささざわさほ)
[股旅]
★★★★

木枯し紋次郎の作品中での知名度がグンと高まっているのが今回の特徴。憧れられたり、喧嘩を吹っかけられたり、恐れをなされたり…といった具合に。

今回はじめて、紋次郎の左頬の古傷とトレードマークの楊枝の由来を描いているのも、見逃せないポイントだ。

笹沢さんの語り口が滑らかで構成がしっかりしているせいか、非常に読みやすい。あっという間に読み終えてしまう。紋次郎が訪れる土地のミニガイドがまた楽しい。

物語●「六地蔵の影を斬る」霞ケ浦の近くで、紋次郎は小判鮫の金蔵という男に付きまとわれる…。「噂の木枯し紋次郎」野州板橋の祭礼の日に、紋次郎は若い渡世人に喧嘩を仕掛けられる…。「木枯しの音に消えた」十二年前に傷を負ったところを助けてくれた父娘の消息を求めて、上州神戸を訪れるが…。「雪燈篭に血が燃えた」善光寺道海野宿で、塩が四俵盗まれる珍事件が起きた…。

目次■六地蔵の影を斬る/噂の木枯し紋次郎/木枯しの音に消えた/雪燈篭に血が燃えた/解説 郷原宏

カバーデザイン:亀海昌次
解説:郷原宏
時代:天保九年(1838)八月
(光文社文庫・485円・97/3/20第1刷・246P)
購入日:97/6/4
読破日:97/7/21

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