俳人一茶捕物帳 痩蛙の巻
(はいじんいっさとりものちょう やせがえるのまき)
(ささざわさほ)
[捕物]
★★★☆☆
♪以前、新宮正春さんの芭蕉を主人公とした捕物帖を読んだが、今回は小林一茶が探偵役を演じる。有名人探偵ものでは、いかに巷間伝えられる人物像やエピソードを交えるかがポイントになる。本作品では、「痩蛙負けるな一茶これにあり」などの句を上手く織り込んでいる。
物語●信州野尻湖に近い農家で生まれ、継母との折り合い悪く十五のときに江戸へ奉公に出た弥次郎兵衛、後の俳人一茶。以来奉公先を転々、今は深川本行寺・清頑和尚のもとに寄宿の身である。北町定廻り同心・片山九十郎は、難事件が起こるたび、彼に助けを求める。その目に涙が浮かぶとき、事件の真相が明らかになる。
「炭火も腹八分」「悲しき鐘の声」「元日の嘘つき」「見えた遠眼鏡」「そば屋の裁き」「負けるな百文」「夕桜に微笑す」
カバーイラスト:三谷一馬
解説:縄田一男(評論家)
時代:寛政元年十一月
(光文社文庫・540円・1995/05/20)
購入日:1996/12/27
読破日:1996/12/30
解説:縄田一男(評論家)
時代:寛政元年十一月
(光文社文庫・540円・1995/05/20)
購入日:1996/12/27
読破日:1996/12/30
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