[amazon_image id=”4396328354″ link=”true” target=”_blank” size=”medium” ]刺客―密命・斬月剣 (祥伝社文庫)[/amazon_image]
刺客 密命・斬月剣
(しかく・みつめい・ざんげつけん)
(さえきやすひで)
[剣豪]
★★★☆☆☆
♪直心影流の遣い手で寒月霞斬りの金杉惣三郎が活躍する『密命』シリーズ第4弾。今度は東海道で異能の七剣士と対決するらしい。
佐伯さんの時代小説を読むたびに、翻訳ものの冒険小説を思い出す。そのスピード感、スケール感、ヒーロー像などからだろうか。この「密命」シリーズのヒーロー金杉惣三郎を見ていると、ハリソン・フォードの顔が頭に浮かんでくる。彼の演じるFBI捜査官から大統領になったジャック・ライアンみたいだ。
荒唐無稽といってしまうと身も蓋もないが、その超人的な事件処理能力は呼んでいてカタルシスを覚える。
今回は、東海道を下りながら、将軍吉宗を狙う七人の剣士たち(日置流弓と陰流の剣の橘重籐、無住心剣流の西三条実里、薩摩示現流の堀内権太左衛門、宝蔵院流槍術の孤月斎牛房、富田流の鐘巻治左衛門、棒術の古蜘蛛暗軒、尾張柳生の巨瀬大学頭守義)と対決するのだが、対決の連続で息をつかせない展開が見どころ。
物語●乗馬の名手で、京都所司代の与力が、葵祭りの競馬会(くらべうまえ)の神事中に射殺される事件が起きた。
しのと結婚し、豊後相良藩の禄を離れて幕府に出向し、南町奉行大岡越前守忠相の下で働くことになった金杉惣三郎は、清之助、みわ、結衣の三人の子どもたちの子育てで悩みを抱えていた…。
京で幕府方の役人が殺される事件が事件はその後も続いた。そして、惣三郎に密命が下った…。
目次■序章/第一章 王城暗雲/第二章 一息三射/第三章 風車変幻/第四章 血雨桑名/第五章 高遠悲恋/第六章 諏訪乱戦/終章