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政次、奔る 鎌倉河岸捕物控

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政次、奔る 鎌倉河岸捕物控

(せいじ、はしる・かまくらがしとりものひかえ)

佐伯泰英

(さえきやすひで)
[捕物]
★★★★

『橘花の仇』に続く、「鎌倉河岸捕物控」シリーズ第2弾。金座裏の宗五郎の金流しの長十手が悪を討つ!

前作では、鎌倉河岸の酒問屋豊島屋で働く浪人の娘・しほが主人公だったが、今回は、タイトルにある通り、呉服屋の手代・政次を中心に物語は進む。

賢くて行動力があり、三人組(船頭の彦四郎、岡っ引の手先の亮吉)のリーダー格であり、前作では子どものいない金座裏の親分から跡を継がないかと打診されただけに、今回の活躍ぶりも期待されるところ。

作品は相変わらずの読み味の快さがあり、シリーズの今後の展開も気になるところ。

物語●正月二日、日本橋通二丁目の呉服屋松坂屋の隠居・松六は、手代の政次を供に、朝から年始廻りをしていた。その最後に愛宕下の鎧小路にある、荒れ果てた屋敷に立ち寄った。松六は廃墟と化した屋敷を見回して「あの日から十四年か……」と呟いた。すると、無住の廃屋から潜んでいた男たちが現れ、二人を襲った…。
同じ日、しほは両親の墓参り行く予定で船宿綱定に出かけ、船頭の彦四郎と会った…。

目次■序章/第一話 噺家殺し/第二話 少女誘拐/第三話 薮入りの殺人/第四話 ちぼの庄太/第五話 むじな長屋の怪/第六話 天明四年の謎

装画:浅野隆広
装幀:芹澤泰偉
時代:寛政十年(1798)正月
場所:愛宕下鎧小路、鎌倉河岸、龍閑橋、金座裏、芝三島町、亀戸村ほか
(ハルキ文庫・667円・01/06/18第1刷・374P)
購入日:01/06/16
読破日:01/06/19

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