居眠り磐音 江戸双紙 孤愁ノ春
(いねむりいわねえどそうしこしゅうのはる)
佐伯泰英
(さえきやすひで)
[剣豪]
★★★☆☆☆
♪「居眠り磐音 江戸双紙」シリーズの33巻目。
佐々木磐音がおこんは、神保小路の尚武館佐々木道場を出て、小梅村にある今津屋の寮で暮らすところから物語は始まる。これまでの守るの立場から守りながらも攻めを加える立場に変わり、ストーリーに躍動感が生まれた感じがする。
そして二人が江戸を離れ、東海道を行くことになり、空間的な広がりも出てきた。ちょうど箱根に滞在していたときに読んだこともあり、箱根をはじめ、舞阪、二川など、東海道の宿場のシーンを興味深く読めた。
物語●佐々木磐音とおこんは、小梅村にある両替商・今津屋の御寮に移り住み、静かな日々を送っていた。御寮は、老中田沼意次の手の者が昼となく夜となく見張っていた。そして、ある夜、田沼の刺客山野井親兵衛ら六人が磐音を襲った…。
目次■第一章 弔いの日々/第二章 長屋の花見/第三章 川留め/第四章 遠湖騒乱/第五章 弥助走り