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津軽風雲録

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津軽風雲録
津軽風雲録

(つがるふううんろく)

長部日出雄

(おさべひでお)
[戦国]
★★★☆☆☆

「着物の前をひろげ、褌を横にずらして、手探りをした」…。

いきなり、放尿シーンで始まり、ア然。もう一人の主人公、藤助の登場。ばくちがめちゃくちゃ弱い、元百姓。とても情けない主人公だ。会話が津軽弁のせいもあり、全体に東北的なユーモアに満ちていて、殺伐としたシーンもスーっと読める。

物語●天正初め、主家の南部に反旗を翻した大浦弥四郎(のちの津軽為信)は、北畠顕村の苛政に苦しんでいた民衆の心を巧みにつかんだ。百姓、武装土民、野伏り、追剥ぎ、野盗等、戦国の悪党と無頼漢の群れを使い謀略と奇襲戦法によって、南部の支城を次々攻め落としていく。さらに秀吉の北条氏討伐の小田原出陣の際は、権謀術数の限りをつくし、津軽の領主たることを認めさせる。
戦国から江戸時代の初めにかけ、東北を舞台に繰り広げられた津軽統一の歴史小説。

カバーデザイン:熊谷博人
カバー装画:村上 豊
解説:武蔵野次郎
時代:天正六年五月
(富士見時代小説文庫・560円・1996/04/10)
購入日:1996/12/21
読破日:1997/02/01

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