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漢学者・寺門静軒の謎解き帳 夜鷹殺し 闇の平仄

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漢学者・寺門静軒の謎解き帳 夜鷹殺し 闇の平仄漢学者・寺門静軒の謎解き帳 夜鷹殺し 闇の平仄
(かんがくしゃ・てらかどせいけんのなぞときちょう・よたかごろし・やみのひょうそく)
永井義男
(ながいよしお)
[捕物]
★★★★

寺門静軒(てらかどせいけん)というと、江戸後期に活躍した漢学者で、戯作『江戸繁昌記』の作者として知られる。杉本章子さんの「男の軌跡」(『名主の裔』文春文庫収録)で、主人公として描かれている。杉本さんは、卒論でも寺門静軒を扱われたそうだ。

永井さんの本の魅力というと、
(1)ミステリーの筋立ての面白さ
(2)配役の斬新さ、とくに意外な有名人を起用すること
(3)時代考証のわかりやすさ
があげられる。この作品はその特徴がいかんなく発揮されている。

物語●夜鷹が奇怪な姿で殺される事件が続発した…。
直心影流の達人の福永新十郎は、隣人の日傭取が裏富(うらとみ=非合法の富くじ)で二十四両当たり、その大金を受け取りの用心棒役を務めた帰りに殺される事件が起きた。やがて新十郎の親友で漢学者・寺門静軒も事件解決に駆り出されることになった…。

目次■序/第一章 静軒登場―七百五十両の惨殺/第二章 静軒疾る―漢詩と石灯籠/第三章 静軒閃く―過去焼失

装画:百鬼丸
装幀:中原達治
時代:天保二年
場所:浅草堂前、新堀川、根岸、湯島天神下同朋町、外神田御成道、橋本町、本郷菊坂
(祥伝社・1,600円・99/01/20第1刷・265P)
購入日:99/01/15
読破日:99/02/07

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