[amazon_image id=”4062732599″ link=”true” target=”_blank” size=”medium” ]空っ風 (講談社文庫)[/amazon_image]
空っ風
(からっかぜ)
(もろたれいこ)
[股旅]
★★★★
♪宇江佐真理さんと並んで、時代小説の分野でその活躍ぶりが顕著な諸田さんの2冊目の文庫。
清水次郎長一家のバイプレーヤー・小政の渡世人人生を描いた、股旅物。TVや映画の影響からか、小政については、大政と並んで、片腕的な存在だと思っていたが、年勘定やその位置付けがずいぶん違って描かれていて面白かった。次郎長中心の物語に少し胡散臭さを感じていただけに新鮮だった。
物語●浜松宿新町で魚行商人の子として育った冬吉(後の小政)は、病いがちな娘てると仲良くなった。ある日、清水の次郎長の子分、石松は酔っ払って薄汚れた老犬の腹を蹴り上げた。その時、石松に立ち向かっていたのは、冬吉だった。酩酊した石松を倒した冬吉は、次郎長の関心を引き、引き取られることになった…。
目次■空っ風/解説 縄田一男