元禄町人武士
(げんろくちょうにんぶし)
小杉健治
[痛快]
★★★★☆
♪表紙の装画が、鴇田さんで、また、賎民の頭領浅草団左衛門も登場することから「カムイ外伝」をつい連想してしまう。
連作形式で、次々に主人公の町人武士・桐野月十郎のまわりで事件が発生してゆく…。浅草団左衛門、札差一文字屋伊之助、花川戸の甚六らがかかわり、物語は展開していく…。
作者の小杉さんは、推理小説畑の人で、時代小説デビュー作。というわけで、絵島・生島や花川戸の助六から二代目市川団十郎、赤穂浪士まで、当時の有名人が登場する豪華版。時代小説の楽しさが満喫できる一冊。
物語●赤穂浪士討入りから十年。世を拗ねた無頼の御家人桐野月十郎は、吉原で春野太夫に無理心中を仕掛ける商家の手代を番頭の助太刀をするが、蔵前の札差一文字屋伊之助に上手にあしらわれてしまう…。
目次■身請け/売春宿/夜鷹純情/願人坊了哲/美人局/団十郎遺恨/消えた男/助六縁起/討ち入り異聞/陰謀/葵の紋/江島事件/出生の秘密
装丁:安彦勝博
装画:鴇田幹
時代:正徳三年
舞台:深川入船町、浅草新町、本郷組屋敷ほか。
(光文社・1800円・97/8/30第1刷・331P)
購入日:97/9/8
読破日:97/10/12
装画:鴇田幹
時代:正徳三年
舞台:深川入船町、浅草新町、本郷組屋敷ほか。
(光文社・1800円・97/8/30第1刷・331P)
購入日:97/9/8
読破日:97/10/12