武王の門 上・下
(ぶおうのもん)
(きたかたけんぞう)
[南北朝]
★★★★☆☆
♪ウーン、読んでよかった。この冬の楽しみができた。ずーっと、江戸にいたせいか、南北朝時代がとても新鮮。歴史小説ながら先が読めない。1ページ1ページ、わくわくが波のように押し寄せてくる。松平忠輝以来の爽快なスーパーヒーロー、懐良親王の登場。北方さんの歴史小説の第一作になるわけだが、ハードボイルドな文体が、閉塞感のあった歴史小説界に新風を吹き込んでいる。
物語●後醍醐天皇の建武の新政は、足利尊氏に追われ、わずか三年で潰えた。吉野に逃れ、南朝を開いた天皇は、京の奪回を試み、各地で反撃を開始する。
天皇の皇子・懐良は、征西将軍宮として、忽那島の戦いを皮切りに、九州征討と統一をめざす。
ドラマ化するならこの配役で:懐良親王(唐沢寿明)、菊地武光(柳葉敏郎)、忽那義範(加藤剛)、忽那重明(石黒賢)、五条頼元(船越栄二)、五条良氏(寺尾聡)、五条良遠(佐野史郎)、五条頼治(椎名桔平)、村上義弘(片岡鶴太郎)、五辻宮(中野誠也)、谷山隆信(草刈正雄)、葦影(中谷一郎)、右京(堺正章)、恵良惟澄(宍戸錠)、阿久里(山口智子)、堀田小十郎(三浦浩一)、少弐頼尚(平幹二郎)、饗庭宣尚(平泉成)、笙子(和久井映見)、加瀬忠明(平田満)、足利直冬(萩原聖人)、城武顕(本田博太郎)、菊地武澄(仲村トオル)、千秋(国生さゆり)、祖禅寂照(榎木孝明)、三財長次郎(伊東四郎)、悠(石田ゆり子)、水野十郎太(羽場裕一)、山鹿忠景(伊武雅刀)、今川了俊(中村吉右衛門)、今川仲秋(村田雄浩)、細川頼之(江守徹)