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幻の城 慶長十九年の凶気

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幻の城 慶長十九年の凶気

(まぼろしのしろ・けいちょうじゅうきゅうねんのきょうき)

風野真知雄

(かぜのまちお)
[伝奇]
★★★☆☆

快作『水の城 いまだ落城せず』を連想させるタイトルにニヤリ。今度は真田幸村が活躍する大坂の陣ものだ。

八丈島に流刑になった戦国武将宇喜多秀家を真田十勇士が奪還に行くという発想が楽しい。同時に、佐助や才蔵、根津甚八(俳優ではない)、海野六郎ら、十勇士たちの活躍の場の与え方と消し方に注目した。戦国時代を舞台にしているが、伝奇色の色濃い作品で、その観点から楽しみたい。

目次■序章 最後の夢/一章 九度山脱出/二章 黄金の城/三章 その人の名/四章 瓜二つ/五章 闇船/六章 海路/七章 中納言さま/八章 月を撃て/九章 赤い茶室/十章 面影/十一章 頬紅/十二章 美しき戦さ/十三章 豪姫/十四章 決戦/十五章 執念/十六章 炎上/終章 海辺の二人/あとがき/解説 菊池仁

カバーデザイン:野津明子(芦澤泰偉事務所)
解説:菊池仁
時代:慶長十六年六月。
場所:紀州九度山、大坂城、堺、八丈島ほか
(祥伝社文庫・619円・01/05/20第1刷・363P)
購入日:01/05/12
読破日:01/05/26

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