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futo 風刀 武季と紅燕 

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futo 風刀 武季と紅燕futo 風刀 武季と紅燕
(ふうとう・ぶきとこうえん)
藤水名子
(ふじみなこ)
[武侠]
★★★☆☆

久々に中国ものを読む。宮城谷昌光さんの作品も読みたいところだが…。

ローマ字がタイトルに入っている中国時代小説って初めてじゃないだろうか?

ともかく、肩の凝らない、気安く読める一冊。長編を読んだ後などには心地いい。タイトルにも入っている武季と紅燕の二人が爽やか。堂本剛とともさかりえの、金田一少年コンビをイメージしながら読んだ。作者によると、武季は、デビュー当時の吉田拓郎(今やLOVE LOVE 愛してるのかわいいおじさん)か石橋正次(「夜明けの停車場」という曲があった)をイメージしてつくったキャラクターだそうだ。

幽州刺史の鄭徳の描き方がもったいない。物語●易水(えきすい)のほとりの小さな町、陽華里で、童顔の風来坊・武季(ぶき)は、唐の都・長安で人気の女軽業師・紅燕と思いがけなく再会する。大天閙(だいてんどう)と呼ばれる武季は、行く先々で喧嘩や殺傷騒ぎを起こしたお尋ね者。紅燕(こうえん)の旅の一座は、洛陽の金持ちに、新しく平蘆(へいろ)節度使になった安禄山への贈り物を運ぶ途中だった…。

目次■プロローグ/1・再会の街角/2・刺史からの誘い/3・その夜――/4・易水寒く……/5・暁の死闘/6・秋冷/7・惜別風/あとがき

>装画:吉野朔美
装丁:菅沼画
時代:唐・安禄山の乱の前。
舞台:幽州・陽華里。易水のほとり。
(集英社文庫・476円・98/2/25第1刷・223P)
購入日:98/2/21
読破日:98/3/5

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