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2015年時代小説ベスト10 単行本部門

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この時代小説がすごい! 2016年版『この時代小説がすごい! 2016年版』に掲載された「私のベスト6」に、7位~10位を追加したもので、これが2015年の「時代小説SHOW」が選んだ時代小説ベスト10【単行本部門】です。

対象は、奥付表記が2014年10月1日から2015年9月30日発行の時代小説作品(シリーズ)で、単行本で刊行された作品になります。

順位 タイトル 著者 出版社
1位 狗賓童子の島 狗賓童子(ぐひんどうじ)の島 飯嶋和一 小学館
幕末の隠岐を舞台に流人と村人を描く大長編。高い物語性と緻密な人間描写で、読書の醍醐味を堪能しました。
2位 武士の碑 武士の碑 伊東潤 PHP研究所
薩摩藩士村田新八を主人公に西南戦争を真正面から取り上げた明治小説。センチメンタリズムに心揺すぶられました。
3位 起返り記 宝永富士山大噴火 起返り記 宝永富士山大噴火 嶋津義忠 PHP研究所
富士山噴火のリアリティと災害から再起する人々の姿が感動的。昨年の御嶽山噴火の災害を想起させられて涙がこぼれました。
4位 志士の峠 志士の峠 植松三十里 中央公論新社
明治維新の魁として散った、中山忠光と天誅組に光を当てています。
5位 鬼船の城塞 鬼船の城塞 鳴神響一 角川春樹事務所
小笠原諸島を守った海賊たちの物語。久々に海洋小説が楽しめました。
6位 甲州赤鬼伝 甲州赤鬼伝 霧島兵庫 学研パブリッシング
武田軍の赤備えの後日談を描かれて面白かったです。
7位 天下 家康伝(上) 天下 家康伝(上)(下) 火坂雅志 日本経済新聞出版社
戦国を終わらせ、平和な日本を築く、新しい家康像を描いた、作者の遺作。『左近(上・下)』(PHP研究所)とともに2015年、忘れられない作品になりました。
8位 冬を待つ城 冬を待つ城 安部龍太郎 新潮社
壮大なスケールで「九戸政実の乱」を描いた、骨太の戦国時代小説。
9位 若冲 若冲 澤田瞳子 文藝春秋
鮮やかな色彩と精緻な描写で見る者を圧倒する、奇想の画人伊藤若冲の半生を新解釈で描いた芸道小説の傑作。
10位 宇喜多の捨て嫁 宇喜多の捨て嫁 木下昌輝 文藝春秋
宇喜多直家をめぐる6編の連作小説で綴られる、戦国の梟雄ぶりが浮かび上がってきて、「すごい」です。

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