2024年時代小説(単行本/文庫書き下ろし)ベスト10、発表!

【新着本】祥伝社文庫2025年1月発売の新刊

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『初湯満願 御裏番闇裁き』『詐 蛇杖院かけだし診療録』『なんてん長屋 ふたり暮らし』『初代北町奉行 米津勘兵衛 寒月の蛮』『大山まいり 〈新装版〉 取次屋栄三』『火盗改・中山伊織(一) 女郎蜘蛛(上)(下)』

2025年1月の祥伝社文庫の新刊7冊が本棚に加わりました。新春から時代小説が一層盛り上がります。

初湯満願 御裏番闇裁き

『初湯満願 御裏番闇裁き』喜多川侑

祥伝社・祥伝社文庫
カバーデザイン:中原達治
カバーイラスト:大前壽生

今年の元日に発表された「文庫書き下ろし2024年時代小説ベスト10」で第10位に選ばれた喜多川侑(きたがわ・ゆう)さんの『圧殺』『活殺』。その人気シリーズ「御裏番闇裁き」の第4作が、いよいよ登場しました。

本シリーズは、芝居小屋を舞台に、幕府大御所・家斉直轄の秘密組織「御裏番」が、奉行所では裁けない悪を成敗する物語です。スケール感あふれる痛快な筋書きと外連味たっぷりの展開が多くの読者を魅了しており、本作も期待を裏切らない内容となっています。

あらすじ
芝居小屋・天保座の座元、東山和清のかつての婚約者お蝶が箱根で目撃されたという噂が舞い込みます。4年前に船の炎上転覆で命を落としたはずのお蝶の消息を追い、天保座一同は新春の旅興行を兼ねた箱根行きを決断。しかし、品川では不穏な先客が待ち受けており、一座は「御裏番」として白刃を抜く事態に……。お正月にふさわしいめでたい時代活劇が展開されます。
(カバー裏の説明文より抜粋・編集)


目次
第一幕 初湯
第二幕 宝船
第三幕 見得
第四幕 花簪
第五幕 達磨
第六幕 満願

2025年1月20日 初版第1刷発行
本文316ページ
文庫書き下ろし

喜多川侑|時代小説ガイド
喜多川侑|きたがわゆう|時代小説・作家青山学院大学卒業。2013年、別名義で現代もの文庫書き下ろしを多数発表する。時代小説SHOW 投稿記事→喜多川侑の本(Amazonより)⇒時代小説作家リストへ戻る

詐(いつわり) 蛇杖院かけだし診療録

『詐(いつわり) 蛇杖院かけだし診療録』馳月基矢

祥伝社・祥伝社文庫
カバーデザイン:芦澤泰偉
カバーイラスト:丹地陽子

「蛇杖院(じゃじょういん)かけだし診療録」シリーズは、江戸時代を舞台に、若き医師・長山瑞之助が成長していく姿を描いた熱血時代医療小説です。ユニークで個性豊かな仲間たちとともに、多彩な患者や事件に向き合いながら、医師としての使命や人間の尊厳を問う物語が繰り広げられます。

シリーズ第6弾となる本作では、いかさま蘭方医が登場し、病に苦しむ子どもたちに付け込む不穏な展開が描かれます。

あらすじ
商館医シーボルトの影響を受け、江戸の町では蘭学熱が高まっていました。しかしその一方で、「触れるだけで病が治る」などと称するいかさま蘭方医が暗躍し始めます。

見習い医の長山瑞之助は、深川に住む子どもの患者が騙されることを恐れ、蛇杖院の仲間たちとともに偽蘭医の正体を追うことに。友人・高野長英の協力を得て黒幕の居場所を突き止めるものの、潜入を試みた矢先に相手の先手を取られ、さらなる危機に直面します。瑞之助たちはこの難局をどのように乗り越えるのでしょうか?
(カバー裏の説明文より抜粋・編集)


目次
第一話 新しい風
第二話 子どもの病
第三話 明暗
第四話 からくり

2025年1月20日 初版第1刷発行
本文311ページ
文庫書き下ろし

馳月基矢|時代小説ガイド
馳月基矢|はせつきもとや|時代小説・作家1985年、長崎県五島列島生まれ。京都大学文学部卒、同大学院修士課程修了。2019年、小学館第1回日本おいしい小説大賞に、「ハツコイ・ウェーブ!」(氷月あや名義)で最終選考に残る。2020年、文庫書き...

なんてん長屋 ふたり暮らし

なんてん長屋 ふたり暮らし五十嵐佳子
祥伝社・祥伝社文庫
カバーデザイン:bookwall
カバーイラスト:瀬知エリカ

「読売屋お吉甘味帖」や「女房は式神遣い あらやま神社妖異録」「新川河岸ほろ酔いごよみ」など、多くの時代小説シリーズを手掛ける五十嵐佳子(いがらし・けいこ)さんの最新文庫書き下ろしシリーズがスタートしました。

本作では、長屋の女房たちによる朗らかで人情味あふれるやり取りが描かれ、読者の心を癒してくれる作品となっています。

あらすじ
25歳のおせいが暮らすのは、神田明神近くの「なんてん長屋」。その名の由来は、住人たちが皆何かしらの「難点」を抱えていることからきています。

おせいは、近くの料理屋「とくとく亭」で働きながら、平穏な日々を送っていました。しかし、思わぬ災難が降りかかります。かつての勤め先の女主人であるお染が突然おせいの部屋に転がり込んできたのです。さらに、井戸浚いを手伝う幼い子どもの心配をした長屋の女衆たちが、いらぬお節介を焼き始めてしまい……。

人と人との温かい交流が織りなす、心温まる人情時代劇がここに誕生しました。
(カバー裏の説明文より抜粋・編集)

目次
第一章 甘え下手
第二章 ごねるは損
第三章 酸いも辛いも
第四章 別れの時

2025年1月20日 初版第1刷発行
本文303ページ
文庫書き下ろし

五十嵐佳子|時代小説ガイド
五十嵐佳子|いがらしけいこ|時代小説・作家山形県生まれ。ライターとして活動した後に、作家デビュー。時代小説SHOW 投稿記事妻恋神社近くを舞台にした、心を癒す料理時代小説|『妻恋稲荷 煮売屋ごよみ』 2016年1月11日→五十嵐佳子の本(A...

初代北町奉行 米津勘兵衛 寒月の蛮

初代北町奉行 米津勘兵衛 寒月の蛮岩室忍
祥伝社・祥伝社文庫
カバーデザイン:芦澤泰偉
カバー画:歌川広重「名所江戸百景 深川木場」(提供:高橋工房)

「信長の軍師」シリーズなどで注目を集める岩室忍(いわむろ・しのぶ)さんによる、江戸黎明期を舞台にした戦慄の捕物小説が登場しました。本作は、江戸の治安を家康から託された初代北町奉行・米津勘兵衛と、その配下の活躍を描くシリーズ第11弾です。

今回の物語では、“七化けの松之丞”からの挑戦状に、勘兵衛が幕府の威信を懸けて立ち向かいます。戦国の気配が色濃く残る時代背景の中で繰り広げられる迫力の展開が見どころです。

あらすじ
「奉行所に恨みを持つ悪党の仕業だ!」
八丁堀で同心と与力の妻が殺されるという、許し難い蛮行が発生します。事件の凶刃に激怒した北町奉行・米津勘兵衛は、浅草の芝居一座に目を付け、厳重な監視網を張り巡らせます。ところが、芝居一座は囮に過ぎませんでした。

やがて首謀者として浮上したのは、かつて京で一網打尽にしたはずの小五郎一味の生き残りで、変装の名人とされる“七化けの松之丞”。勘兵衛と松之丞の対決は、江戸の平和と幕府の威信を懸けた闘いへと発展していきます……。
(カバー裏の説明文より抜粋・編集)


目次
第一章 彦一の指
第二章 憎からず
第三章 蕎麦切り
第四章 醤
第五章 盧舎那仏
第六章 北国街道
第七章 御用金
第八章 お銀の悩み
第九章 鈴菜の末吉
第十章 老盗の再会
第十一章 与力の妻
第十二章 暗殺組
第十三章 鶏太とお島
第十四章 小石
第十五章 投げ文
第十六章 決闘一本松
第十七章 二人妻
第十八章 密偵お香
第十久章 武家の定め

2025年1月20日 初版第1刷発行
本文383ページ
文庫書き下ろし

岩室忍|時代小説ガイド
岩室忍|いわむろしのぶ|時代小説・作家2019年、文庫書き下ろし歴史小説『信長の軍師(立志編、風雲編、怒涛編、大悟編』を発表。時代小説SHOW 投稿記事著者のホームページ・SNS→岩室忍の本(Amazonより)⇒時代小説作家リストへ戻る

大山まいり 〈新装版〉 取次屋栄三

大山まいり 〈新装版〉 取次屋栄三岡本さとる
祥伝社・祥伝社文庫
カバーデザイン:芦澤泰偉+明石すみれ
カバーイラスト:卯月みゆき

岡本さとるさんの大ヒットシリーズ「取次屋栄三」の第9巻が、新装版として再登場しました。本作は、江戸の人々の縁や人情を描き、読者にその面白さと大切さを教えてくれるシリーズの一つです。

大山詣りの旅の途中、栄三郎が出会った旅の女・おきん。その彼女が抱える屈託と、背後に迫る影の真相とは……。2013年5月に刊行された作品を新たに装いを整え、再びお楽しみいただける一冊です。

あらすじ
大店の主人・田辺屋宗右衛門ら馴染みの面々と大山詣りに出かけた秋月栄三郎は、旅の女・おきんと出会い、同行することになります。おきんは親族と合流するつもりだと話しますが、親族は一向に現れません。「もとより連れなどおらぬようですな」と栄三郎が訝しむ通り、おきんは懐に曰くありげな五十両を抱えて旅をしていました。

さらに、彼女を付け狙う男二人の影が背後に迫り……。江戸の縁と人情が交錯する、旅路の先に待つ結末は?
(カバー裏の説明文より抜粋・編集)

目次
第一話 大山まいり
第二話 松の双葉
第三話 ほおべた
第四話 菊の宴

2025年1月20日 初版第1刷発行
本文316ページ
本書は2013年5月に、祥伝社文庫として刊行されたものの新装版です。

岡本さとる|時代小説ガイド
岡本さとる|おかもとさとる|時代小説・作家・脚本家1961年、大阪市生まれ。立命館大学卒業後、松竹入社。2006年、新作歌舞伎脚本『浪華騒擾記』で第35回大谷竹次郎賞奨励賞を受賞。その後フリーとなり、テレビ時代劇の脚本家、舞台作品の脚本家・...

火盗改・中山伊織(一) 女郎蜘蛛(上)(下)

火盗改・中山伊織(一) 女郎蜘蛛(上)(下)富樫倫太郎
祥伝社・祥伝社文庫
装幀・装画:遠藤拓人

本作は、2001年に光文社から単行本として刊行され、2004年に文庫化された大江戸暗黒小説です。このたび、上下巻の新装版として再編集され、新たに読者のもとへ届けられます。

火付盗賊改方と盗賊一味との壮絶で知略を尽くした攻防戦が描かれ、迫力満点の展開に引き込まれること間違いありません。

著者の富樫倫太郎さんは、近年「SRO 警視庁広域捜査専任特別調査室」や「警視庁SM班」シリーズなど、警察小説で活躍されていますが、歴史時代小説の名手としても高い評価を受けています。本作でもその巧みな筆致が存分に発揮されています。

あらすじ
旗本先手組の中山伊織は、火付盗賊改方長官を拝命し、江戸の治安維持に奔走していました。そんな矢先、一軒の米問屋から火の手が上がります。不穏な噂を察知しつつも、伊織は押し込み強盗を未然に防ぐことができませんでした。その一味を束ねるのは、冷酷非道な頭領・閻魔の藤兵衛。彼は証人を残さぬ残虐な手口で、20年以上にわたって犯行を繰り返していたのです。

伊織は、江戸を脅かすこの一味の壊滅を誓い、知略と行動力を駆使して立ち向かいます。悪を憎む鬼の顔の裏に、仏の心を秘めた火盗改長官の活躍を描く、傑作捕物帳。
(カバー裏の説明文より抜粋・編集)


目次
(上巻)
第一部 盗人宿
第二部 火付盗賊改
第三部 闇の奥

(下巻)
第四部 閻魔の藤兵衛
第五部 迷路
第六部 女郎蜘蛛

(上巻)(下巻)とも、2025年1月20日 初版第1刷発行

(上巻)本文377ページ/(下巻)本文573ページ
本書は2004年7月に、光文社文庫として刊行された『女郎蜘蛛』を加筆修正して、上下巻に分冊した新装版です。

富樫倫太郎|時代小説ガイド
富樫倫太郎|とがしりんたろう|時代小説・作家1961年、北海道生まれ。1998年、『修羅の跫』で第4回歴史群像大賞を受賞し、デビュー。時代小説SHOW 投稿記事→富樫倫太郎の本(Amazonより)⇒時代小説作家リストへ戻る

祥伝社文庫の1月新刊は、新春を彩る華やかなラインナップ。時代小説の魅力が詰まった7冊で、読書の冬を楽しみましょう!