時代小説家の誉田龍一さんが亡くなられてから、一年が経ちました。
作家とファン、サイト運営者という関係を越えて、誉田さんをともに時代小説を盛り上げていく同志の一人のような存在と思っていました。早すぎる逝去が残念でならず、深い悲しみと喪失感を覚えたのを昨日のことのように思い出されます。
『よろず屋お市』『日本一の商人』の作家誉田龍一さん、死去
『よろず屋お市 深川事件帖』、『天下を駆ける』、『日本一の商人 茜屋清兵衛奮闘記』など、多くの文庫書き下ろし時代小説を発表されてきた作家の誉田龍一(ほんだりゅういち)さんが、3月9日に心不全のため東京都内で逝去されました。享年57歳。 誉田...
2009年5月にご丁寧なメールを頂戴し、新刊の『消えずの行灯 本所七不思議捕物帖』をご恵贈いただいたのがお付き合いの始まりでした。
武家の若者、仁杉潤之助と釜次郎(後の榎本武揚)が江戸の怪事件を解決する時代ミステリーがおもろくて、サイトで紹介しました。
本所七不思議を題材にした傑作時代ミステリー
誉田龍一(ほんだりゅういち)さんの『消えずの行灯 本所七不思議捕物帖』を読んだ。作者は、本書収録の表題作「消えずの行灯(きえずのあんどん)」で第28回小説推理新人賞を受賞している。 消えずの行灯―本所七不思議捕物帖 (双葉文庫) 作者: 誉...
以来、作品を出されるたびに献本いただき、いずれの作品もユニークでかつ面白い作品ばかりで、その世界の虜になっていきました。
誉田さんが亡くなる数日前に献本いただいたのが、『天下を駆ける 幕府転覆危機』でした。
本に添えられた、たいへん味のある文字で綴られた一筆箋は今でも大切な宝物です。
新作を読むことはできなくなりましたが、誉田さんが種を蒔き、その志を継いだ歴史小説イノベーション「操觚の会」の作家たちの作品が続々と刊行されています。
温かい笑顔で、天国から見守ってくれているものと思います。
Twitterで、#私と誉田龍一 のハッシュタグを読んで、温かい思いがじわじわと満ちてきました。
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『天下を駆ける 幕府転覆危機』(誉田龍一・コスミック・時代文庫)
『消えずの行灯 本所七不思議捕物帖』(誉田龍一・双葉文庫)
誉田龍一|時代小説リスト
誉田龍一|ほんだりゅういち|時代小説・作家 1963年3月3日-2020年3月9日。大阪府出身。 2006年、「消えずの行灯」で第28回小説推理新人賞受賞。 ■時代小説SHOW 投稿記事 父になったり、同心になったり。人情手習い所の先生はた...