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「2020年3月上旬の新刊(文庫)」をアップ

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北前船用心棒 赤穂ノ湊 犬侍見参2020年3月1日から3月10日の間に、文庫で刊行される時代小説の新刊情報リスト「2020年3月上旬の新刊(文庫)」を掲載しました。

今回は、小学館文庫から刊行される、赤神諒(あかがみりょう)さんの『北前船用心棒 赤穂ノ湊 犬侍見参』を紹介します。

著者は『大友二階崩れ』で第9回日経小説大賞を受賞し、戦国時代を舞台にした、新視点からの作品で注目される新進気鋭の時代小説家です。

本書は、文庫書き下ろし時代小説です。

元禄14年春、播州赤穂に向け、摂津を出港する千石船があった。船の名は蓬莱丸、乗組員は素性の知れない面々ばかりで、白い柴犬を連れた千日前伊十郎と名乗る犬侍まで乗り込んでいる。生類憐みの令のもと、お犬様を手にかければ首が飛ぶ。打擲できない犬を従えた犬侍は最強の用心棒だった。

息が詰まるようなご時世に、将軍交代を望む声が出始める。候補は二人、紀伊國屋文左衛門が推す紀伊藩主綱教と大坂の豪商・三代目鴻池善右衛門がよしとする甲府藩主綱重だ。一方、伊十郎と二人、赤穂に先乗りした蓬莱丸の炊・権左は、次席家老・大野九郎兵衛に体よくあしらわれていたが、伊十郎の人柄に魅了された筆頭家老・大石内蔵助の妻りくのとりなしで、ようやく二家老の信頼を取り付ける。

胸襟を開いた大石によれば、松の廊下の刃傷事件の背後で糸を引いていたのは犬侍だという。塩受け取りの当日、潮が満ち始めた塩田の浜に甲斐犬を従えた犬侍・黒虎毛が立ち塞がる。身構える柴犬シロ。得意の石つぶてを握りしめる権左。ついに、伊十郎の龍王剣音無しの秘太刀が虚空に舞った。
(Amazon内容紹介より)

将軍綱吉の治世、元禄十四年ごろを舞台に、生類憐みの令のもと、打擲できない犬を従えた犬侍・千日前伊十郎を主人公にした、エンターテインメント時代小説の登場です。

赤穂浪士の討ち入り事件も織り込まれていて、伊十郎の愛犬で柴犬シロの活躍とともに大いに楽しみにしています。

赤神諒さんの「神」は「神」(示+申)が正しい表記です。

→2020年3月上旬の新刊(文庫)

■Amazon.co.jp
『北前船用心棒 赤穂ノ湊 犬侍見参』(赤神諒・小学館文庫)

『大友二階崩れ』(赤神諒・日本経済新聞出版社)

赤神諒|時代小説ガイド
赤神諒|あかがみりょう(赤神諒)|時代小説・作家 1972年京都市生まれ。同志社大学文学部卒。 法学博士、上智大学法科大学院教授。弁護士。 2017年、「丹生島城の聖将」(単行本時のタイトル『大友の聖将(ヘラクレス)』)で第12回小説現代長...