2019年12月1日から12月10日の間に、文庫で刊行される時代小説の新刊情報リスト「2019年12月の新刊 上」を掲載しました。
今回は、文春文庫から刊行される、高殿円さんの戦国時代小説、『主君 井伊の赤鬼・直政伝』を紹介します。
お前の“主君”はだれだ? 人は何のために人に仕えるのか。
家康に寵愛され、その苛烈さから「赤鬼」と呼ばれた井伊家第17代当主・井伊直政の生涯を、家臣・木俣守勝の目を通して描く。
たった一人の井伊家再興の希望として、直虎はじめ一族の願いを一身に背負い、徳川幕府譜代筆頭にまで登りつめた直政。戦になれば大将自ら一番槍で突っ込んでいき、命を惜しまない直政に終始振り回されながらも生涯支え続けた守勝。対照的な性格から、守勝は直政に反発に似た感情を抱きながらも、我が身を守ることを知らぬ苛烈さに惹かれていく。その二人の今生の別れは、苦い悔いに満ちたものだった。
(【Amazon内容紹介「BOOK」データベースより)
大河ドラマ「おんな城主直虎」に先駆けて井伊直虎を描いた『剣と紅』(文庫化に際して『剣と紅 戦国の女領主・井伊直虎』に改題)で歴史小説デビューをした著者による、井伊家もの第2弾。
徳川四天王の一人で、赤鬼と呼ばれた、井伊家第17代当主・井伊直政を描いています。
今回の文庫版では、EXILE/三代目J SOUL BROTHERSの小林直己さんによる1万字解説が目玉になっています。
小林さんから編集部へ通常の解説と一緒に、「何か使えるところがあれば」と1万字に及ぶ超ロングバージョンの解説が送られてきたそう。それを読んで感激した編集部が全文掲載したとのこと。
こちらも併せて読んでみたくなりました。
井伊直政を描いた時代小説では、吉川永青さんの『誉れの赤』もおすすめです。
■Amazon.co.jp
『主君 井伊の赤鬼・直政伝』(高殿円・文春文庫)
『剣と紅 戦国の女領主・井伊直虎』(高殿円・文春文庫)
『誉れの赤』(吉川永青・講談社文庫)