日本を代表するイラストレーターの和田誠さんが、10月7日に肺炎のため死去されたことが11日に報道されました。享年83歳。長年「週刊文春」の表紙を描かれ、村上春樹さん、つかこうへいさん、星新一さん、カート・ヴォネガットJrらの本の表紙装画を担当されてきました。
和田さんは、昭和11年(1936)に大阪府で生まれ、多摩美術大学を卒業後、広告制作会社ライトパブリシティを経て、昭和43年(1968)にフリーのイラストレーターとなります。広告制作プロダクション時代に、たばこ「ハイライト」のパッケージデザインをしたことでも知られています。
子どものころからの映画ファンであり映画関連の仕事が多かった和田さんの『お楽しみはこれからだ』シリーズに掲載された映画俳優たちのイラストが大好きでした。シンプルながらも、特徴をとらえた描線は、心の琴線に触れるものでした。
時代小説の表紙装画は多くありませんが、『殿さまの日』や『城のなかの人』といった星新一さんの時代小説作品や都筑道夫さんの『捕物帳もどき』『チャンバラもどき』の表紙イラストが忘れられません。
そういえば、2011年9月に、世田谷文学館で開催された「和田誠展 書物と映画」を閲覧したことを思い出しました。そのとき購入した図録がなくなっているのに気づきました。
2011年09月11日のツイート
@jidaishow: 『麝香ねずみ』の作者の指方恭一郎さんは、プロフィールによると、2004年に「首」で第11回九州さが大衆文学賞大賞笹沢左保賞受賞、2011年に『銭の弾もて秀吉を撃て』で第3回城山三郎経済小説大賞を受賞している。ちなみに...
謹んで故人のご冥福をお祈りします。
→和田誠さん7日に死去、妻平野レミ「安らかにね」|日刊スポーツ
■Amazon.co.jp
『殿さまの日』(星新一・新潮文庫)
『捕物帳もどき』(都筑道夫・文春文庫)
『チャンバラもどき』(都筑道夫・文春文庫)