誉田龍一(ほんだりゅういち)さんの文庫書き下ろし時代小説、『天下御免の剣客大名 巨城奪還』(コスミック・時代文庫)を入手しました。
土井利位は、天保年間に老中を務めた政治家としての顔のほかに、日本で初めて雪の結晶を顕微鏡で観察したことでも知られ、「雪の殿様」とも呼ばれています。
三河刈谷藩二万三千石の四男として育った土井六郎利位(としつら)――。日々、剣の鍛錬を積みながらも、部屋住みといて一生を終えるはずだったが、突如、江戸にいる父利徳に呼び出しを受ける。そこで待ち受けていたのは、土井本家、古河藩七万石藩主で、老中の職にあった利厚であった。しかも六郎を養子に迎えたい、と懇願されたのである!
老中を輩出できる家柄……二つ返事で快諾した。だが、この顛末は父が周到に準備したものであった。六郎ら、傍流の土井の血脈は、徳川の世では決して公にはできない宿命があったのである。その真実を知り、壮大な天命があることを悟った六郎。出世を果たして、その大願は叶うのか。あの名家の地を引く大名が定めの剣をふるう、期待の新シリーズ!!
(本書カバー裏の紹介文より)
本書では、三つ目の顔として剣客でもあったという設定で描かれています。若殿として颯爽と、小野派一刀流の剣をふるう、活躍が楽しみです。
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『天下御免の剣客大名 巨城奪還』(誉田龍一・コスミック・時代文庫)