福原俊彦さんの文庫書き下ろし時代小説、『隠密旗本 荒事役者』（光文社時代小説文庫）を入手しました。
主人公の高鳥三郎太（たかとりさぶろうた）は、武勇の名門、旗本高鳥家の分家の三男坊で、剣においては江戸で並ぶものがない評判の男。
本書は、「影廻衆（かげまわりしゅう）に任じられた三郎太が、秘かに江戸八百八町へ目を配り、世を乱し悪行を働くものを成敗する、痛快時代小説シリーズの第2弾です。
「影廻衆」として公儀の密命を果たす旗本高鳥家の三男坊・三郎太。以前、助けた商人の世話で歌舞伎見物に森田座を訪れる。舞台で異彩を放つ市川團十郎に感銘を受けた三郎太だったが、芝居小屋周りで不審な人物を見かける。次第に明らかになってきた、その人物の正体とは――。小納戸に出世した行平斗真とともに、天下を騒がす悪に挑む!待望のシリーズ第二弾。
（「BOOK」データベースより）
剣才を認められながらも、「厄介（やっかい）」と呼ばれる死ぬまで実家に縛られ、不自由な暮らしをするしかない立場から、憂さ晴らしに暴れて「鬼天狗」と呼ばれるまで悪評が広がっていました。
数年前に町で暴れ馬にひかれそうになった男を助けたことがきっかけで、幕閣の要人に見込まれて、「影廻衆（かげまわりしゅう）」の役目を仰せつかりました。
評判を落としていた旗本家の三男として、鬱屈した生活を送っていた三郎太が、剣を生かして働く場所を得て、元禄の世の悪を斬る、痛快時代小説を楽しみたいと思います。
タイトルに「荒事役者」と付いています。今回、三郎太が、元禄に活躍した荒事役者の初代市川團十郎とどのように絡んでいくのか興味津々です。
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『隠密旗本 荒事役者』（福原俊彦・光文社時代小説文庫）（第2作）
『隠密旗本』（福原俊彦・光文社時代小説文庫）（第1作）
