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杉浦日向子さんと江戸とそば

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杉浦日向子さんの『お江戸でござる』を読んでいる。NHK「コメディーお江戸でござる」で江戸の案内人を務めていた著者の話をテーマ別にまとめた読み物である。浮世絵を現代の【テレビ】にたとえたり、花魁を現代の【銀幕の大スター】になぞらえたりして、楽しくわかりやすく江戸が理解できる。

お江戸でござる (新潮文庫)

お江戸でござる (新潮文庫)

久々に、杉浦ワールドを満喫できるが、今は亡き著者のことを思うとちょっと切ない気分になる。杉浦さんは、江戸好きにしてくれた恩人であるが、また、蕎麦好きにしてくれた恩人でもある。

『お江戸でござる』の中にも「蕎麦」に関する項がある。蕎麦屋のメニューにある、「あられ」「花まき」「しっぽく」「おかめ」について紹介している。また、江戸こぼれ話のコラムでは、次のように書いている。

 私はお蕎麦をほぼ毎日食べます。三日も食べないと体がおかしくなってしまうほどです(笑)。お蕎麦という食べ物もそうですが、私はお蕎麦屋さんという空間が大好きです。昼には遅くて夜にはまだ早いような、二時~四時くらいの中途半端な時間にちびちびお酒を飲みつつ、お蕎麦屋さんでのんびり過ごしているのが私の好きなスタイルです。そういうサボる場所がここかしこにあったのが、江戸のユニークなところでしょう。

あー、お蕎麦が食べたくなってきた。明日の昼は『もっとソバ屋で憩う』で見たお蕎麦屋さんへ行こう。

もっとソバ屋で憩う―きっと満足123店 (新潮文庫)

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