佐伯泰英さんの『捨雛ノ川』を読了。「居眠り磐音 江戸双紙」シリーズの第十八弾であるの今巻でスポットが当たるのは、坂崎磐音が通う佐々木玲圓道場の師範代の本多鐘四郎である。
- 作者: 佐伯泰英
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2006/06/01
- メディア: 文庫
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最近、道場の改築工事に絡んで鐘四郎が登場する機会が増えていたが、ついに主要なキャラクターに出世した感じがする。鐘四郎の単なる剣での活躍ぶりばかりでなく、縁談話や初恋、生い立ちなども綴られている。イメージ的には、俳優の村田雄浩さんのような感じがする。(磐音のイメージは有名人でたとえると誰だろうか)
春風駘蕩とした磐音の性格がそのまま、作品全体を被っていて、今回も読み味がよく、勧善懲悪を楽しめる一編になっている。
「捨雛(すてびな)」とは、紙で作ったお内裏様(だいりさま)とお雛様を桟俵の船に乗せて流す慣わし。流し雛ともいう。精霊流しで知られるように、古来、物忌みに祓いをなし、形代(かたしろ)に穢れを移して、これを川へ流していた。本編では、新たな旅立ちを控えた若者たちを描いた叙情的なシーンの一こまとして描かれている。
コメント
こんにちは。私の磐音イメージは香取慎吾さんですね。いつも眠そうな顔と、うまそうに食べるCM、ちょっと前の大河ドラマの殺陣を見て、イメージ固まっちゃったんですよね。ちなみに今津屋老分の由蔵のイメージは第一印象で、いかりや長介さんでした・・・
なるほど、香取さんの磐音というのはありですね。家老の息子らしい育ちの良さと深川の長屋に溶け込む明るい性格、適役かも。