佐伯泰英さんの「鎌倉河岸捕物控」シリーズの第9弾『道場破り』を読み始めた。江戸城御曲輪内と堀を挟んで向かい側の鎌倉河岸の老舗の酒問屋豊島屋に集う若者たち(政次、亮吉、彦四郎、しほ)の青春を描く連作形式の捕物時代小説。
豊島屋は、「山なれば富士、白酒ならば豊島屋」で広く江戸の人々に知られた老舗酒問屋。白酒が名物だが、「鎌倉河岸捕物控」では、上質の下り酒と田楽が売り物の一杯飲み屋を併設していたという設定だ。ちなみに豊島屋(本店)は現在も千代田区猿楽町で営業を続けられていて、「江戸の草分け白酒」、清酒「金婚」、「天上味醂」などが名物である。
ちなみに今年の正月は「金婚」を飲んでいた。ほのかに樽の香りがして、フルーティーでさわやかな飲み口でおいしい酒だった。
『道場破り』のタイトルどおり、今回は政次が通う赤坂田町の直心影流神谷丈右衛門道場に、道場破りが訪問する。乳飲み子を背にした女武芸者永塚小夜である。新キャラクターを迎えて、どのような展開を見せるか期待が高まる。
豊島屋
Toshimaya | 豊島屋本店 – Since 1596.
1596年の創業以来、400年以上日本酒の醸造販売をしている『豊島屋』のWebサイトです。まだ豊島屋の酒を味わったことのない方は是非、ご試飲ください。
- 作者: 佐伯泰英
- 出版社/メーカー: 角川春樹事務所
- 発売日: 2005/12
- メディア: 文庫
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