2018年9月11日から9月20日の間に、文庫で刊行される時代小説の新刊情報リスト「2018年9月の新刊 中」を掲載しました。
今回は、講談社文庫から刊行される、知野みさき(ちのみさき)さんの『江戸は浅草』に注目しています。
雷門で掏摸に遇い路頭に迷っていた真一郎は、貧乏長屋の大家・久兵衛に用心棒兼遣い走りとして拾われる。向かいは真夜中に面を打つ謎の美女・多香、隣は女のヒモで洒落者の笛師・大介。長屋で気ままに暮らす住人たちが、町の騒動に立ち向かう。
「六軒長屋」「猫殺し」「夏の獲物」「錠前破り」の連作四話を収録。「上絵師・律の似面絵帖」シリーズでブレイクして注目される、気鋭の時代小説家の新シリーズの開幕です。
曲者ぞろいの長屋の面々と織り成す人情や色恋に、謎解きの要素が加わり、これまでの作品と違ったタイプの主人公を据え、著者の新境地も見られそうで、大いに楽しみな一冊です。
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『江戸は浅草』(知野みさき・講談社文庫)