シェア型書店「ほんまる」で、「時代小説SHOW」かわら版を無料配布

献残屋の手代が、幕末の浦賀奉行所役人の悪事を暴く

アドセンス広告、アフィリエイトを利用しています。
スポンサーリンク

まいない節 献残屋佐吉御用帖山本一力さんの痛快長編時代小説、『まいない節 献残屋佐吉御用帖』がPHP文芸文庫より刊行されました。

献残屋は、大名や幕臣から進物を買い取り、転売するのが仕事。役人たちの裏の裏を知り尽くしていた。その手代・佐吉は得意先である浦賀奉行所の役人が抜け荷に手を染めていることを知り、悪事を暴こうとする……。

嘉永六年(1853)年四月から、物語が始まります。江戸ならではの商売・献残屋の若き手代佐吉が、浦賀奉行所庶務頭・宅間伊織の悪事を暴くという設定ですが、ロシアとの抜け荷であったり、黒船の来航であったりと、幕末という激動の時代の空気が伝わってきます。

巨悪を相手に立ち向かう佐吉の前に、胆の太い男たちや情の深い女が登場し、手を貸します。600ページを超える長編小説ながら、江戸の商いとそれを影で支える裏社会の存在、義理と人情が交互に織り成していく痛快な時代小説です。

この作品は、PHP研究所の月刊文庫文芸誌「文蔵」で、2005年から2013年に連載され、2014年3月に単行本化されました。今回の文庫化にともなって、全面改稿されています。単行本刊行時に読んでいますが、どのように改稿されたか、気になります。

■Amazon.co.jp
『まいない節 献残屋佐吉御用帖』

山本一力|時代小説ガイド
山本一力|やまもといちりき|時代小説・作家 1946年、高知県生まれ。 1997年、『蒼龍』で第77回オール讀物新人賞を受賞。 2002年、『あかね空』で第126回直木賞を受賞。 ■時代小説SHOW 投稿記事 羽衣伝説の三保の松原と次郎長ゆ...