桑島かおりさんの『江戸屋敷渡り女中お家騒動記 祭の甘酒』が大和書房・だいわ文庫より刊行されました。敏腕な屋敷渡り女中・菊野が活躍する、『花嫁衣裳』に続くシリーズ第2弾です。
三十三歳の菊野は、女中奉公をして家族の暮らしを支えている。奉公先の騒動に首を突っ込み事件を解決していく。手習い所をはじめた年下の夫・藤吾を何かと心配し、かつて武家女中をしていた姑の千歳と三人で暮らす。
気が緩んだのか、菊野は床に臥せてしまう。そうする間に、藤吾に女の影が。意地悪な千歳は、菊野の代わりに女中復帰。何もできない菊野に焦りが……。
奉公先で見せる菊野の有能ぶりと、家での人間関係における不器用さの対比が絶妙。江戸版ホームドラマ「家政婦は見た!」を楽しみたいと思います。
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『江戸屋敷渡り女中お家騒動記 花嫁衣裳』
『江戸屋敷渡り女中お家騒動記 祭の甘酒』