新しいキャラクター造形とイマジネーション豊かなストーリー展開、斬新なカバーイラストレーションで、時代小説の可能性を広げる、白泉社招き猫文庫から新刊4点が刊行されました。
平谷美樹(ひらやよしき)さんの『貸し物屋お庸 娘店主、奔走する』は、江戸のレンタル屋稼業を切り盛りするお庸が活躍するシリーズ第2作目。人情味あふれる、江戸少女小説です。
仲野ワタリさんの『猫手長屋事件簿 ざしきわらわら』は、ぐうたら大家の代三郎と飼い猫・栗坊が、江戸に蔓延る魔物を退治する、シリーズ第2弾。怖くないファンタジックな妖し小説です。
高田在子(たかだありこ)さんの『開花請負人 忍桜の武士』は、幕府ゆかりの地や寺社領の植木を見廻ることを務めとする植木奉行同心、斎藤作左衛門を主人公にした捕物小説。直心影流の剣、恋と友情も読みどころのようです。
平茂寛(ひらしげかん)さんの『ねぼけ医者 月を斬る』は、「ねぼけ医者」と呼ばれる小児医者・宇田川三哲が夜になると、幕府御庭番として非情の剣を振るう伝奇小説。尾張忍者の御土居下同心との間で繰り広げられる壮絶な闘いが気になり、一気読みできそうです。
それぞれの作品が個性的で食指が動きます。どれから読もうか迷っています。